最近、難しいなと思ったのが、チームで一人ひとりが精一杯の仕事をしながらも、チームであり続けることって難しいなって感じました。周りばかり見ていたら、自分の本領は発揮できないし、役割でガチガチにすると、パフォーマンスは上がったとしても、チームとしての一体感が生まれにくい気がします。
じゃあどうしたらいいの?という応えが見つかっているわけではありません。
けれども、何となく気にかかっている言葉があります。それは・・・。
コミュニケーション講師としての体感ワークを身につけたくて、人生の先輩とも言うべき35歳も歳の離れた先輩講師の方のオブザーブに何度か入らせていただいたことがありました。
その方が、自らの体験として高校野球を真剣に取り組んだ頃の話しをされていました。それは監督とのやり取りのお話です。
監督 「お前ら、人の事なんか気にしないで、とにかく自分のプレイに集中しろ。野球は個人プレイだ」
生徒 「監督!野球はチームプレイです。先生の言っている事は訳が解らない。個人プレイではバラバラになっちゃいます。」
監督 「そんな事言っている暇があったら、練習しろ!レギュラーからも外れることになるぞ」
そんなやり取りがあり、不満も持ちながらも練習したそうです。高校野球の県大会で優勝候補と呼ばれるほどのチームに成長していたそうです。そんな県大会決勝戦の間際に、監督がまた全員を集めて話しました。
監督 「お前ら、ここまで良くやってきた。今日はとうとう決勝戦だ。今までの力を思い存分発揮してくれ。チームとしての集大成だぞ」
生徒 「先生。今まではずっと個人プレイと言ってきたのに、なぜ急にチームプレイなんですか?よくわかりません」
監督 「そんな事考えるな。とにかくお前らは最高のチームだ。終わったらちゃんとみんなの前で教えてやる」
試合が終わった時、彼らは優勝旗を持ち帰る事ができず、悔しい思いをしていました。そんな時、先生が話してくれたそうです。
監督 「お前ら、良く頑張ったな。お前らは自分の力を精一杯に出しきった。
チームでと思えば必ず甘えが出る。
一人ひとりが自分のやれることを精一杯やりきったから、チームとして最高のチームになったんだ。
他の奴がエラーしたら、自分がフォローしなかったら誰がフォローするんだ!という思いでボールに食らいつく奴が二人居る。
それだけでも俺はすごいチームだと言い切れる。
お前らが、これからの人生を進んでいく中でも、人は助けてくれないぞ。お前の力で何とかできることは自分で何とかしろ。
そうすると、お前らを本気で支えたい奴が支えてくれるようになる。お前らが100%以上の力をいつも出していればな。」
生徒たちは、試合だけの事で精一杯だったけれども、監督がずっと言っていた個人プレイが合わさって最高のチームになるという意味だったのかと、その時初めて気づいたそうです。
一人ひとりが精一杯の力を出して、その先にできないことを他がフォローしあってこそ、本当のチーム。
頭では理解できる。話しも見える。けれども、実際そんなチームを創り上げる事って大変なんですよね。
そのために私が何をできるのか。
どうしたらそんなチームを創り上げる事ができていくのか。
それはまだ模索中なのだけれども、ただ「私に出来る事は何か」「これが私の精一杯であろうか」と一人ひとりが問いかけていく事ができたら、そのチームは最高のチームになっていくのではないか。そんな気がしています。
まだまだ自分も、すぐに人に頼ってしまって、自分で出来る事も頼ろうとしている場面もあります。
自分もまだまだ最高のチームを創り上げてはいないのかもしれません。けれども、最高のチームを創り上げていくためにやれることを精一杯やってみたい!今はそんな気分です。
あなたは、自分のプレイを精一杯できていますか。
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