リーダーの責任の取り方

リーダーがメンバーの言動について、どう責任をとっていくのだろうか?
方法はいくつもある中で、昨日の新入社員研修を思うと、あるエピソードを思い出しました。

昨日も新入社員研修に本気で関わらせていただきました。
その中で、ここまでは成長させてあげたい!という思いを持って、社員の皆さん一人ひとりと本気で接していましたが、彼らの思考と行動をそのレベルまで引き上げてあげられませんでした。今日最終日があるからとは思いながらも、昨日の時点で、社員の皆さんも悔しかったと思いますが、私もそれ以上に悔しい思いをしました。
「もっと他に、私が引き上げてあげられる方法はあったのではないか」「限られた時間の中で、成果を得る体験をさせてあげる事ができなかった。彼らの自信に繋げてあげられなかった」など、自分の中の心残りを抱え、それを抑えきれなくて、受け持つ4分の1の人達には「私もあなた達と同じように悔しいんだよ」と話しました。

けれども、その話しも、一日の研修も終了した後に、ずっと悔しくて引きずっていましたが、あるエピソードを思い出しました。

松下幸之助さんのエピソードです。

とある重要な会議に参加する時のお話です。

松下氏は会議に向かう為、待ち合わせ場所で会社からの迎えの車をいつものように一人待っていました。
しかし、予定時間を過ぎても一向に迎えは来ません。
結果として、松下氏は会議に遅刻してしまいます。

何が起こったのかは、運転手が時間を間違えてしまった為でした。
その車の中で、独り言のように、
「これは厳しい処分をしなければなりませんね」
と、つぶやいたのです。

もちろん、運転手も自分のミスによって会議に遅刻してしまったので処分を覚悟していました。

その後、この件に関する処分の内容が会社の掲示板に貼り出しました。
それを見た社員は驚きました。

「松下幸之助、減給1ヶ月」

この処分について松下氏に聞いてみると
「理由はどうであれ、遅刻した私が悪いのだから」
と答えたのでした。

この処分を見た社員は
「社長でも処分を受けるのなら、我々はもっとしっかりしないと」
という気持ちが芽生え、松下電器が厳しい時代を乗り越える原動力になったという事です。

この話しを思い出したのは、社員の一部の人に「悔しい」という思いを伝える事以外にも、素敵なモデルがいらっしゃるではないか!という事です。
これだけが正解というのではないと思います。けれども、きっと昨日思い出したのには意味があるような気がしています。

今日の最終日では、昨日の分と今日の分を引き上げてあげられるだけの関わりをしようと覚悟していきます。
まずはその先の言い訳を考える前に、今日真剣に関わる事。それがまず出来る事です。
けれども、昨日の事には謝って行くことも大切ではないかと今は考えています。

リーダーがそのチームメンバーにどのような責任を持つのか。
メンバーだけの責任じゃなく、同じように責任を背負っていることを忘れたくないものです。

あなたはどう思いますか。

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