ファシリテーターやリーダーに意識して欲しい一つの視点

当たり前だと感じられるのに、ついつい意識していないと忘れてしまう事ってないですか。
今回はファシリテーターやリーダーに意識して欲しい視点について書いてみます。昨夜と今朝の経営者・リーダーの方とのコーチングの中で「意識していないと忘れちゃいますよね」という言葉もあったので、そのクライアントさん達のメモとしても使っていただけたらと思い、書きます。

問題解決をしようとする場合の会議や、リーダーが今の課題を克服しようという事を考えていく場合、「じゃあどうしようか」という事で「原因はどこか」「じゃ、それをどうしていくのか」という話しをされると思います。
けれど、リーダーやファシリテーターが同じように考えていく場合に、議論が白熱すればするほど平行線になったり、壁にぶちあたって脱することができなくなったりするというご経験はないでしょうか。

私自身、何度もぶち当たる壁です。今でも、ここが最大の原因だとボトルネックを探して、その解決に向けていったつもりが、思った成果に繋がらず、どうしたらいいんだ?と更に考えていかなければいけないという事が少なくありません。

そんな時に意識するのは、「そもそも何のためにその事を解決したいのか?」「そもそもなぜ変えたいと思っているのか?」という事です。「そもそも論」と言えるのかもしれませんが、言い方を変えれば、方向性であり、目的です。
「いったい何のためなのか?」なんです。

これは会議、組織にかかわらず、個人のテーマに対しても、コーチングでは意識されるものです。
けれども、慣れているつもりでも、意識しないとすぐに「じゃあどうしようか」という行動ばかりで、大切な「どうするため」なのかが見なくなってしまい、全く別の行動をしてしまうこともあります。

私の場合は、一年の目標も手帳に書くのですが、そもそも何のためなのかという部分を最初に書いてから、下に行動を記すようにしてあります。

「思いがあって、行動がある」「目的があって、行動がある」
言い方は違うにしても、Being(あり方)とDoing(行動)の両方が必要なのではないでしょうか。
特に、日々に追われている部下や、会議に参加している人たちは、Doingを求めているわけですし、もちろんリーダーもそうですが、その根っこにはBeingがある事をリーダーやファシリテーターには意識し続けていただきたいと思います。

まずは行動!とは言っても、その裏側にある思いとつながってなかったら、それこそ何のための行動なんだかわからなくなってしまいますものね。

私が今までで一番大きなミスは、人前で話し始めた頃です。
「上手くやる事」のために、台本を書き、そのために暗記をしたのに、当日に緊張のあまり頭が真っ白になって、結局何も話せなかった事があります。
でも、考えてみたら全く違うんです。みんな私を見に来ているわけじゃないんです。パフォーマンスを見学に来ているわけでもないんです。その話しの中から得られる物を聞きに来ているんですよね。

当時、コーチを既につけていたので、「里江ちゃんは一体何を伝えたかったの?」「里江ちゃんは何のために呼ばれたの?」と終わってからのコーチングセッションだったので、改めて聴かれました。
それを言われた時は正直ショックでした。だって、聴きに来てくれた人の事を考えられてなかったんだもの。「やっぱりすごいと思われたい」「よく勉強しているなと思われたい」など、自分がどう思われたいかばかりで、全く聞く人の事が見えてなかったんですよね。もっと前にコーチをつけていたら違っていたかなって思った位です。

でも、私の場合、こうした体験のおかげで「何のため」という事も意識し続けられるし、今も人前に立つ仕事もさせていただけるのかもしれないと改めて思います。

いろんな視点で見てみたいと私も何度となく思いますが、その視点が広がるのは「この事をどうするか」と共に、「なんのために」という事があると、自然に視点の枠が広がるような気がします。別の視点で自然に取られられる気がしています。

「そもそも」って言葉、私の自分に対する問いかけとしても大切にしている言葉です。
あなたとも共有していけたらと思います。
もしも、自分のリーダーにもそんな事を考えてみてほしいなと思われている方がいらしたら、「こういう事を考えてみませんか」ではなく、「そもそも・・・か?」と実際にその場でリーダーに聞いてみて下さい。その場で応えがでなくても、そうした視点で考えてくれるきっかけをあなたが作ってあげることもできると私は思いますよ。(私が部下として職場でやってきた事でもあります)

あなたも、私と一緒にいろんな場で問いかけてみませんか。そして、意識する視点に加えてみませんか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました