姿勢を褒める事の大切さ

仕事でも家庭でも試してみて確信した事。それは、「姿勢を褒める事」の大切さです。姿勢と言っても、立ち姿などの事ではなく、取り組む姿勢の事です。

米国スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドゥウェック氏たちの研究でも明らかになっていますが、
テストの後、子供たちに点数を教えて一言ずつ声をかけました。1つ目のAグループの子供たちには「頭がいいね!」と賢さをほめ、2つ目のBグループには「頑張ったね!」と努力をほめました。

その結果、
1,さっきより難しいが、受けることで勉強になるテスト
2,さっきと内容が似ていて、より簡単なテスト
を次にさせようとしたところ、Aグループは9割が2を選び、Bグループは9割が1を選びました。

敢えて難しい問題をさせた時にも、努力をほめられたBグループは、頑張ってその問題を解くことができましたが、賢さをほめられたAグループはすぐにやる気をなくして諦めてしまいました。

どちらもAグループは失敗するのが怖くなってしまったのでしょうね。そして、Bグループは努力するために邁進しているのでしょうね。

その後、再テストを行なってみると
 再テストの結果、努力を誉められたグループは30パーセントもスコアが伸びたそうです。挑戦することに抵抗がなく、最初は間違えた問題でも、次には正解できると考えるからです。
 しかし、賢さを誉められた子供たちは、なんと20パーセントもスコアが下がったのです! 失敗の経験は、こちらのグループにとっては辛いものなので、しっかりやらなくてはと、過度な緊張感が与えられてしまったのでしょう。

こうしたデータからも解るように、子供には「取り組む姿勢」を認めてあげる事が大きいのであろうと思い、今まで子供、部下、そして受講生にも接して来ました。もちろん、Bグループのような事を意識しながら・・・。

すると、実際に同じような成果は現れます。
けれども、過度に頑張りすぎてしまう方も中にはいらっしゃって、「頑張れてない」と落ち込んでしまう方もいらっしゃいましたが、多くの方が「取り組む姿勢」を認められることで成果を出していらっしゃいました。

ただでさえ緊張する中で、いかに成果を出せるかという意味で、練習中からプレッシャーを与えて緊張感の中でも成果を出せるように指導されている方もいらっしゃいます。これもまた、すごく有意義な事だと思います。私の知るこのタイプの野球の指導者も、ずっと耐えてきたには「今まで良く頑張ってきたな。だから試合には出させるぞ」と、仮に本来補欠になってしまいそうな選手であっても、大切な試合であろうと最後には「取り組む姿勢」を認めていらっしゃる場面がありました。

指導者・上司の思いとしては、「少しでも良い成績を」かもしれませんが、その先の積み重ねていく成果や人生も含めて考えると、「取り組む姿勢」を褒めてあげる事の大切さを改めて痛感しています。

私にとって、それでもなお、「どうしたら、その先につなげていけるのか」という模索は続いていますが、今は特に「姿勢を褒める」という事は続けて行きたいなと思います。

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