言葉にしないと解らないものだなあ

社外コーチとして関わらせていただく企業様や、経営者とのコーチングをしていて改めて思う事があります。
「それを言葉にして伝えたらいいのに」と言う事です。

自主性に任せたいと「やってみたいならいいよ」と仰る社長がいらっしゃるのですが、手段については任せているけれど、戦略はコーチングで扱うほどにすごく考えていらっしゃって、その戦略に沿ってないものにはNOと仰っているところを拝見します。が、従業員からは「放任」だと言われています。言い方がそう聞こえているのでしょうが、「私も失敗することはあるから、細かい事は抜きにして、私を説得した以上はやってみたらいいよと思っているだけ。結局、ダメだと思った時に変えたり、止めたりできるかなんだよね。そこも体験してほしいんだよね。」と、失敗するだろうと思っても、「やってみたい」と言う意思が強ければ挑戦してみたらいい、と思われているのです。

最後の想いまで伝えていたら、「放任」とは言われないだろうに。実際に、自分で止められない時には止めていらっしゃいましたし。

従業員も「本当は不満そうなのに、やってみたいならどうぞ、と言う感じだから、どうも思い切って前に進めない。反対もされるけど、最終的に不満そうに折れるなら、その時点でこっちのやる気も半減している。せめて最後に不満そうな顔はやめてほしい。」と口にしていました。「いいよ」って言う時の態度なんだあ、と思うと、それも「本当にいいんですか」と確認したらいいのに、と思ってしまいました。社長の想いも従業員の想いもお互いに会社の事を思っているという会社愛を皆さんが持っている状態なのに、それがかみ合っていないのはもったいないなと思いました。

あれ?そんなにすれ違っているのに、どうしてこんなに会社愛を持っていられるんだろう。と従業員たちに聞いてみると、さっきの不満とは違う部分で「元気がないと(社長が)食事に誘ってくれるんですよ」「給料は安いんですけどね、社長も贅沢する人じゃないから文句も言えないし、『生活大丈夫か』って心配してくれるんですよ。」と。
すごく社長の人柄が好きでここにいらっしゃるんだなあと伝わってきました。社長も常々「みんなが居るから、会社は存続しているんだからさあ。ほんと給料安いのに申し訳ない。それ以外の部分でできるサポートはしていかなくちゃ」と仰っていて、それぞれが感謝や尊敬をしている事が伝わってきて、理想的な関係だなあと感じました。

そんなにもお互いを尊敬しているからこそ言いづらい事もあるのかもしれませんが、それだけの尊敬の念があれば、相手と対立するような伝え方にはならないだろうと思います。だったら言葉を選びながらでも、伝えあえたらもっと良い関係になっていくだろうに、と感じてしまいました。
言葉にしないと解らない事もあるなあと、良い面気になる面含め感じました。

外部として関わる中では守秘義務もあり、それぞれに勝手に伝える事はできませんが、伝えあえる時期があまりにも来なければ伝えてみては?と提案してみようかなあ、とは思います。が、できれば関わる中で伝える機会が来るのを待って、自分たちで関係性を深めてほしいなあ。
これもまた言葉にしないと伝わらないのかなあ。でも外部だからもう少し待とう。そんな葛藤を繰り返しながら、「伝えられたらいいのに」と思う言葉をここで話してみました。

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