QOLを考える

QOL=quality of life
医療の世界では、「生活の質」「生命の質」などと訳され、患者様の身体的な苦痛の軽減、精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度という意味が含まれるそうです。
そして、いかに自分らしい生活をするかといった点に着目してその質を高めることをQOLの向上と言うそうです。

たまたま余命宣告を受けた方が、普通に生活していらっしゃって、しかもキラキラと輝いていらっしゃる事に驚かされた事が最近ありました。
その方とお話しする中で、医療だけに限らないだろうなと感じた事がありました。

その方をAさんとします。
Aさんは、たまたま以前から知りあいだったのですが、偶然メールで「また話そうね」が実現して、オンラインではありますが、面と向かってお話しをする機会をいただきました。

お話ししてすぐに、いつまでも若々しくて、どこか達観された感じを受けて、何か変わったことはあったのかを伺いました。
すると、ご病気をされて、しかも余命いくばくもないという状況を伺い、びっくりしました。

なぜならば、画面越しに居るその方は、本当に笑顔で、明るくて、お元気に見えるんです。
Aさんいわく、「私は、治るか治らないか解らない治療を受けて、寝たきりになるよりも、少しでも長く、自分らしく生きたい」と思って、入院して手術して加療するということはお断りして、自分の生き方を支援してくれる医師を探し続けた。

すると緩和ケアとQOLを重点に掲げている病院に出会うことができ、今はそこで、「一日でも長く普通に暮らしながら通院する方法」を一緒に模索して、こんなに生き生きと生活していられるんですよ、と仰るのです。

目頭が熱くなる思いで聞いておりました。が、「自分らしく生きるのは、自分らしさを自分が解っているからよね。」と仰ったことが印象的で、これは普段から考えていることでもあり、病気と共存する時にも重要な考えなんだと伝わってきました。

病気には打ち勝つんだと思っていましたが、病気と共存するんだ、という考え方はAさんから新しい選択肢として教えていただいたように感じました。

そして、私自身も「自分らしさ」が解っているというよりは、「自分らしさ」をまだ模索している時期だなと感じたのです。
とは言え、何度も「命が果てる時まで笑っていたい」と考えてきているので、これも一つの私らしさだとすると、そうなるには、まだまだちょっとした病気で寝込んでいるようでは、そうはなれないなと感じました。

Aさんのように生き生き生きるためには、基礎体力も必要だろうなと感じましたし、そもそも病気と「共存」と思うと、持病のある私には、身近な考えのはずなのに、まだまだだったなあ、と思いました。

「私らしく」日々を生きてみよう。
「私らしさ」って何だ?を模索してみよう。
そんな事を改めて感じたAさんとの出会いでした。

Aさん、一日も長く、その笑顔見ていたいです。
医療の進歩によって、Aさんにあう治療薬が早く開発されますよう願うばかりです。

久々にお話しできてよかった。嬉しかった。ありがとうございます。

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