問題の解決策を出す前にやっておきたいこと

今朝の電話会議の際に感じたことです。問題の解決策が自然に出てきたりするのって、その前にしておいた方が良いこともあるんだろうなあと。

新しい発想を生み出す時もそうでしょうが、問題解決のための解決策出しって、特にこうした事って大切なのかなと感じさせられました。

今日の電話会議では、「何だか上手くいかないんだよね」と感じている事について、一人の方が例を出して下さいました。その話しがリアルであることで、他の人達も「そういう事だったら、自分にもあるかも・・・」のように、自分に置き換えて話を聴いていたのです。しかも、だからどうしようかという話をする前に、「いったい何がおこっているのだろうか」という観点で話をしていったのです。

すると、その上手くいかない話の、本当に上手くいかない部分ってどこだろうねという事に、みんなが集中し始め、そのことに焦点を当てているうちに、「あれ?」とふと突破口が見つかってきました。まさに一筋の光が見えたようでした。
その光が見えた事によって、アイデアはすんなりと出てきました。

問題解決というと、「じゃあ、こうすれば」「こうならいいんじゃないかな」など、たしかに知恵も出てきますが、聴いている側がすんなり受け取れない場合もあります。けれども、まずは「分析」をすることによって、一方向からしか見えてなかったものが、違う方向からも見えてきて、思いもよらぬ解決策に結びつく事もあるんだなと感じました。

しかも、その問題が、本当に困っている事を話してみると、それぞれ関わる人が自分の体験の中で似たような事あるよなあなどと、まるで自分の事のように考え始める瞬間もあって、全く違う場所で違う業種の方々集まっているにも関わらず、それぞれの問題が今目の前で起こっている事のように話がされました。

しかもその問題の起こっている事に対し、分析をしながら聴いているので、全く意見の対立のような事が起こらず、冷静に状況を把握しようとしているようなやり取りがありました。

いくら知らない人の知らない職場でも、本当に困っている事をじっくり話を聞く。その時に、分析するように聴いてみる。
これが、問題解決の場面で、一対一であろうが、大勢であろうが、解決策を導きだそうとする前にやっておくといいなと思いました。

リーダーであれば当然のステップと仰るかもしれませんが、今日体験してみて、職場だと、分析する前に「ああ、だったらこうしたらいいのに」と体験から浮かんできてしまうことも沢山あります。そのために、一緒に考えるというよりは、自分の持っている解決策を渡すように感じられます。
しかし、このステップを入れる事で、話している問題を抱えている人も、そして話を聴いている人も、一緒に考え、多方向からの思考を巡らすことができ、自分の持っている解決策以外の解決策も出てくる事があるなと感じました。

今朝も運営していて、その問題はこうしたらいいんじゃないかなあという私なりの提案もあったのですが、皆さんのやりとりを聴いているうちに、違う案が出てきて、「ああ、そっちの方が良さそう」と思える事もありました。ありきたりの解決策じゃない方法が導き出される場に居合わせた感覚がありました。

問題の解決策って一つだけじゃないはずなのに、答えを持っている人が居ると、ついつい答えが一つになってしまいがちです。
でも、分析を多方面からできるようになると、それだけで、解決策のレパートリーも増やせる。つまりは解決策として上手くいかなかったら、次の打つ手が沢山ある。これは、次の一歩を「間違ってもいいから進んでみよう」と気軽に挑戦する力にもなるのだろうなと感じました。

今日、やってみよう!と思って帰っていった方々が、来週までにどんな体験をされていらっしゃるのか、今から楽しみです。
そして、またそこで、みんなで「今、何が起こっているんだっけ?」と分析をしてみたいです。問題解決ってちょっと重いものに見えるけれど、実は、仲間が本気で向かい合えて、新しい方法を考えていけるという、楽しいものなのかもしれませんね。

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