ざっくり見過ぎて見えてなかった部分

「木を見て森を見ず、森を見て木を見ず」
共に大切なんだけれども、どこに目を向けるかによって、見えてくるものが違うなと感じました。

ある企業様にがっつり関わっているのですが、その企業では私は月に1回だけしか伺わないので、その1回で見える部分は本当に氷山の一角です。だからこそ、話を聞いてみたり、様子を観て回ったりするわけですが、それでも「氷山の一角でしかない」と思いすぎてもいたなあと思いました。

というのも、その氷山の一角だけれども表出している課題があるということは、更に沢山の見えてない課題が沢山あるはずなんです。
けれども、たくさんあると思うからこそ、現場の人しか解らない部分は、日々何とかしていくしかないんだよね。とどこか「任せっきり」にしていたような気がします。

おかげで、自分でやらなければならない人達は、自ら考え、行動していくようになっているのですが、それだけでは違う事にふと気づきました。
最近は、敢えてある人の課題であっても、みんなで話す時間を持ちました。
すると、隠れていたたくさんの課題に関連していたり、他の人が見せてなかった課題が浮き彫りになったり・・・。沢山の課題に関連していると解ると、どの課題を解決すると一番効果が大きいのか、という話しになりました。

その上で、この課題について話をしよう!と決めると、一つの課題について話していたはずなのに、結局、芋づる式に見えてきた課題までが影響を受けて、課題解決に至るという事で、お互いがその課題解決のために関わってくれて、短時間で大きな成果を上げるようになりました。

私の追加で出した問いかけは、「そのことによって起こり得るリスクは?」というものでした。
やっていこうという場面で、この問いは必要ないのかもしれませんが、多くの企業で「大きな変化」が起こる時にはリスクも伴います。
勢いがついて、変化が良い方向に向かうと、このリスクを見逃してしまって、大きくなってからそのリスクが及ぼした影響の大きさを知るという場面に何度も遭遇しました。

だからこそ、リスクに対して手を打とうというわけでもないし、勢いも止めたくないので、リスクもあるよね、それを見逃さないようにしたいよねという思いで、発してしまった問いでした。

しかし、今、また発生するリスクよりも、まず進もうという事で、改めて意識を高め、課題解決のための行動が始まりました。
最初に課題を出してくれた人は、「私の個人的な課題ですみませんが・・・」と仰っていたのに、それが会社全体の多くの課題に関連していたことを知って、びっくりしながらも、にこやかに解決のための行動をするとエネルギーを高めていらっしゃいました。

氷山の一角にすぎない、と思うのか、その氷山の一角だからこそ、一人で考えてもらうのか、みんなで氷山の一角について議論をするのかで、また違った話し合いができた事に、改めて感動をしました。

今まで全くやっていなかったわけではないですが、改めてこの話し合いをしている事の「意義」を明確にできたので、状況だけで伝わるものがあればと思い書かせていただきました。

ざっくり見過ぎていたけれども、概念化する前に、とことん一つの表出したことについて議論するのも、隠れている細かなものが見える事も多いという事を言葉にさせていただきます。

今月はどんな事が議論されるのでしょうか。
毎月楽しみになっていたのですが、この取組みを一年半やってみて、結果として、業績もお客様のリピート率も、社員の離職率ストップも含め、大きく変化をしている企業様の事を少し書かせていただきました。
(企業が特定されないようにすれば、成果だけは共有してもよいとご了承を得ております。一つ一つの事に関しては話さない守秘義務を守られていただいております。)

更なる企業の発展を楽しみに、今後も「木から森を見る。森から木を見る」関わりを続けていきたいと思います。

あなたは、「まあこういうものだよね」とざっくり見てしまっている事ってありませんか。

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