人の能力が問題じゃない!

上司の口癖第三段!社長の口癖です。
「人の能力のせいにしてんじゃねえよ。それをどう遣うかが上司の役目だろ!」

私の前の職場では、就労ビザでいらっしゃっている方も働きたいと言って、ビザの有効期限内であることが確認できれば採用をしていました。忙しい時などは、本当に有難い存在でした。その方々の中には、文字も読めない、数字も分からない人もいらっしゃったのです。すると製造業としては、本当に大変でした。
製造のリーダーからは、「あの人は使えない」と採用した私達に文句が来ます。
そんな時に、社長が良くおっしゃることがありました。
「そいつのせいにしてんじゃねえよ。それをいかに遣うかだろうが。」

言いに来るリーダーとは、夕方の残業の人員配置が終わって、定時が過ぎてから何度となく話しをしました。どうしたらいいのかを考えたり、どう伝えたらできるのか。どうしたらそういう人達でも間違えずにできるのか。
今までなら、能力のせいにしていたのに、そうではない!と断言されたら、上司が考えて、その人達の持っている仕事をこなす能力を活かす方法を考えることになったのです。正直、今まで考えたことのない視点だったので、大変でした。
けれども、私も直属の部下を採用してもらった時期だったので、私自身を振り返る機会にもなりました。

部長にも「あんたのやれることが全てやれると思ったらいけないよ。やれない前提でどう活かすかを考えなくちゃ」と同じようなことを言われていたので、製造の相談にのりながらも、私自身への課題にも取り組んでいたような気がします。

こうして人材育成というものの視点を更に考えさせられました。

第1弾で話したように、私自身、迷うと研修や本で学んでいたのですが、実際にその中で得た知識を実際の場面で活かそうと思うと、人と人ですから、すぐに結果が出てくるものではなく、忍耐が必要だったこともありました。すぐに結果を求められて、まず結果を出せることを探して、じっくりやれることと並行することが必要なことも多かった気がします。

こうした経験が今の私を作ってくれたように思います。人の能力が問題にしてしまうと、貴重な人材を活かすことなく、採用した人を辞めさせてしまうしかなかったのかもしれませんが、育てたり、活かしたりする事によって自分も一緒に成長できることを学びました。
自分の中で、これが人のマネジメントなんだなと体感することもできました。

私にとっての貴重な体験です。
誰にでも、才能はある。その才能を発揮させてあげられる機会を提供するのもマネジメントだ!と体感を通じて伝えることもできるようになりましたし、本気で信じられるようにもなりました。

きっと、こういう学ぶ機会を与えてくれた社長と部長が、製造リーダーと私を成長させてくれていたのだと思います。

あなたは人の才能をどう活かすことができますか。

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