数字のマジック?

昨夜はガツン!と頭を打たれた気分でした。お客様に対しては投げかけているのに、自分に対しては曖昧にしていたことを師匠である武沢信行さんに、優しく指摘をされたようでした。その指摘とは「お客様を創造することについての計画の必要性」です。

毎年年末年始にかけて、事業計画を立てています。けれども計画の中で手落ちだった部分があることについて気付かされました。自分のクライアントさんには、質問として投げかけていることなのに、自分のことは「熱意」「思い」というものだけを大切にしていて、具体的に自分の思いを伝えたり、知っていただく場を持つことに対して、目を背けていたことを指摘されたような気分でした。

P.F.ドラッカーの言葉にも、「事業の目的として有効な定義はただ一つである。それは、顧客を創造することである。市場は、神や自然や経済的な力によって創造されるものではない。」「顧客が事業の土台であり、事業の存在を支える。顧客だけが、雇用を創出する。」という言葉があります。以前も目にした言葉だったのですが、今のこの時代に再度考え直す必要があるなと感じました。

そういう中で、武沢さんから「では、売上げを倍にすると考えた時にあなたならどう考えるのか?」という問いがありました。お客様という視点で考えることと、売上げを結びつけて考えると、何が上がれば上げられるのか?と考えてしまうかもしれません。
しかし、目標があるからこそたどり着けるから、まずはその数字を選んでみようと。
1年で達成なら、年率100%アップ
2年なら、年率42%アップ
5年なら、年率15%アップ
年率にすると、不可能にみえている数字もそうではない。ちなみに中国では現在9%アップ(年数にすると9年で倍)、日本では0.5%アップ(139年で倍)のペースだろうと仰っていました。どこを目標にするかもあるけれども、ドラッカーさんも「プロフェッショナルの条件」の中で4~5年おきに新しい知識を仕入れなければならないと仰っているそうですので、定期的な見直しは必要となるでしょう。
とは言え、数字は不思議です。

経営に直接携わってない人には遠い話に見えるかもしれませんが、前の職場でも数字のマジック?は活用していました。

例えば、1時間で550個しか検査できない製品をなんとか600個/時にできたら、8時間で400個も余分にできる。620個/時できれば、8時間の就業時間で一人当たり余分に1時間の仕事をしたことと同じになります。8人で作業をすれば一人分浮くことになります。
でも、550個を600個にするのは、限界を越えているといわれました。
そこで「1分に1個だけ増やして欲しいんだけれど、何かできそうなことある?」と聴いてみました。単位を下げて聴いてみたのです。
すると、やってみますということで、取り組んでくれました。9個強/分だったものを10個強/分にするのです。「1個なら・・・」って考えてくれたのです。するとなんと11個/分できる人と10個/分できる人ばかりになりました。1時間に換算すると最終目標だった620個/時は軽く越えたのでした。

その事で「1日に●●個できるようになったので、人数が一人空いた分を検査を余分にするか、他の事に目を向けることはできないか」と話をすると、さらに考えてくれました。こうして、数字の単位を変えることで、「できない」と思っていたものが「できるかも」や「できる」に変化して、トライをしてくれるようになりました。ちょっとした発想の転換で、動く力に変えていけることを改めて感じた経験でした。

話しは戻りますが、私が顧客創造の計画から目をそらしていたのも、結局「思いがあれば自分は大丈夫」という安心感もあったのでしょう。そのせいでもっと成幸できる人達の機会を作ってあげてないのは、罪なのではないかという以前に武沢さんから言っていただけたお話も思い出しました。なんだかんだと理由をつけて、どこかで「お客様が幸せになってくれたらそれでいい」と自分を脇に置くことに慣れてしまっていたのでした。そのことで、お客様の機会も奪っていたのかも・・・。
急に大好きな数字と向き合う覚悟ができました。しかも、武沢さんの今回の問いによって、数字にする前の「お客様」についてもう一度深く考えてみるきっかけをいただきました。

私の場合は数字自体が明るく見せてくれたというよりは、数字がどのようにでも見られることに気付かされたことによるワクワク感を感じることができたことで、その前段階の「お客様」について考えることができるのも逃げないワクワク感を感じることも出来ています。
私には違った意味での数字のマジックではありましたが、数字にする前の部分をもっと考えてみます。そして自分が動きやすくなるための数字を自分なりの方法で見つけてみたいと思います。

うん、楽しみ!
大したことのできないわたしだけど、私が社会に対してできることは何なんだろう?もう一度真剣に考えてみます。

これから思考時間をとる前に、昨日のきっかけの話しを皆さんにもシェアさせていただきました。

コメント

  1. 数字の力というのはありますよね。

    数値化したとたんに、とても分かりやすくなったりして、頭にすっと入ってきます。

  2. coachsmile より:

    はい。一見冷たく見える数字ですが、受け留め側には、解釈が入り、感情を生むんですよね。相手にわかりやすく伝えることと同時に、相手に受け取りやすい数字にすることが大切なのでしょうね。

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