質問は伝播する

リーダーの何気ない一言が職場を変えるんですね。

定期的に改善活動報告をしていた部署の方々。
リーダーが変わった瞬間に、そのリーダーから報告後にこんなことを言われました。

「ねえ、それってやりたいと思ってやってるの?」
小さく首を振る部下を見逃さず
「だよね。それでもこれって意味あるの?あるとしたら、どんな意味があるの?」
黙るみんな・・・。

リーダーは、「じゃあ、今度の会議は、意味について考えてきて。もしも意味ないと思えば、意味ない理由もね。」と。

1週間後に集まった場で、色々話された結果、「意味はあるけれど、今のやり方では意味がない。」という結果になりました。
リーダーは、「じゃあ、意味のやり方を考えようよ。」というと、また黙るみんな。

リーダー曰く、「今まで考えないでただやってきたから、考えてないだけで、本当は考えられるはずなんだよ。ちょっと考えが浮かぶまでに時間がかかるから、それまでは週1は話しあいかな。」と。

一緒に考えてそうすることにしたのですが、リーダーのその問いかけは、部下には衝撃だったようです。
「今までのリーダーは、言う通りにすればいいという感じだったから、考えなくてよかったのに、考えろって言われることに戸惑います。でも、今の方が時間が過ぎるのは早いです。きっと今までと何かが変わるのかもしれません。」と話してくれました。

このリーダーは、私の尊敬するリーダーの一人であり、コーチングのクライアントさんでもあります。
そのリーダーが仰るには、「考えてやらないと、説明責任とか言われるような状態にはならないんだよね。今までは、リーダーが引っ張る以上、リーダーが責任を持ち、部下は従うと思ってきたけれど、部下にも考えてもらいたいと思えたのは、コーチングのお陰かも。」と。

でも、コーチをする私からお伝えするのは、そもそもコーチングを受けようと思うこともそうですし、気づいて変えようとされたなら、それはそのリーダーの資質であって、私が何かしたのではない気がするということです。

今回、「私の部下とも話してよ。」と言われて、部下の方々と数名ですがお話しして、本当に「リーダーが変わってから、仕事が楽しくなってきたんです。」と仰っている様子を拝見し、私まで嬉しくなってしまいました。
そりゃあ、このリーダーの元で働きたくなるの解るわあ、としみじみ思いました。

凄いですよねえ。と話す中で、部下の「それってやりたいの?」は衝撃的だったという話から、リーダーの方にそう言ってましたよ、と伝えると、「ええ、それってさあ、私が最初にsmilecoachさんに言われたことだよ。」と。(私、沈黙)

私は、その方との最初はじっくりその方の話を聞いて、強み探しをしているはずなんですが、そのセッションの最後の方に聞いたことだったのかなあ。全く記憶にないのです。

でも、私もその言葉を言われて衝撃だったことがあるから、ふときいたのでしょうね。
質問は伝播していくんだなあ、と感じた体験でした。

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