今でも忘れられない言葉があります。それは「これからの事ばかり考えても仕方ないじゃない」という言葉でした。私にはない発想だったので、凄く新鮮で、しかもその方が活き活きされているので、一段とおぼえているのです。
その方とは、「すごい会議」などの著者でもある大橋禅太郎さんです。
おこがましくも、これが実践できるようになったら違うなあと思うだけでなく、ご本人に直接お会いしてみたいと思っている時に、禅太郎さんと仲良しのメンターに紹介されて、お食事をご一緒させていただいたことがあります。
当時は、既に「すごい会議」を導入されている大企業様もある状態で、お忙しい中でしょうに、非常に気さくで、しかも明るい方で、その方が将来どうしていきたいんだろうかと聞いてみたくなって、聞いてみました。
すると、「これからの事なんか解らないよ。だって、世の中どんどん変わっていくんだしさ。今でしょ、今。今楽しいのが一番だよ。だから、今ここに居る。」と。
会議の話しもあっさりでした。
私 「本を読んで、凄いなあと思って、実践できるようになれたらと思うんですが、どうしたらいいんでしょうか。」
大橋さん「思うだけなんだ。実践しないの？したことあるの？」
私 「そうですね。まだ思っている段階です。」
大橋さん「そっかあ。思うなら実践してみたらいいじゃない。本気ならすぐやるでしょ。
じゃないと、僕は何に答えればいいの？」
私 「確かにそうですね。でも・・・・」
大橋さん「はい！この話は終わり。お腹空いたから、食事行こ！」
あっさり、バッサリ・・・。
でも、全然嫌な感情はなかった。私がやろうとおもった事は何でもやってきたのに、この会議に躊躇があったのは何か。それすらハッキリしてなかったら、禅太郎さんだって答えられないよなと思いました。
その後のお食事も近くのどこかではなく、自分が食べたいお店に連れて行く。それまでの道中もずっと違う話題で楽しく盛り上がり、非常に「今」を大切にされていることを感じていた所で、最初にしたやりとりだったので、一段と腑に落ちたのでした。
「でも、こうしたいがあるから頑張れるって事もあるのに・・・」と混乱もしましたが、今も、この先のための今でも、同じように「今、楽しんでいるか」という事があるかは変わらないのだろうなと思いました。
夢に向けて邁進するにしても、苦しみさえ楽しく感じるのか、ただ苦しいのか。これは大きな差だろうなと。
この時の会話は、決して多くなかったかもしれませんが、私に与えたインパクトは多大でした。
私の場合、未来志向の傾向があるので、「私の人生幸せだったなあ」と亡くなる瞬間に言える人生を日々送りたいと思っています。
そのために、私は一人でも多くの人の笑顔に貢献したいとおこがましくも思っています。もっと具体的に言えば、出会った人が帰り際には笑ってくれてたり、元気になってくれてたら、それでいい。
けど、これだって、「今、笑顔になってくれるのか」だし、それを見ていて、私も一緒に笑えることが楽しいわけだし。今なんですよね。
これから先の事を話してみても、今のこの瞬間の感情も大切にできているかって事なんだろうなあと思う度に、あの禅太郎さんとメンターとの食事の時間を思い出してしまいます。
今、私はこの瞬間を楽しんでいるだろうか。
今、あなたはこの瞬間を楽しんでいるのでしょうか。
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