判断基準があるから即断力に繋がる

即断即決が苦手な人と、そうでない人の違いがどこにあるのか。判断基準があるかないかと、覚悟だろうと私は思います。
仕事が忙しい時に身につく即決力。これは即決する基準が明確になってくることと、迷っている暇がないから、えいっ!と覚悟出来る事ではないでしょうか。

あるクライアントさんから、「ある仕事を見直すか、そのまま信じて進むのかの判断を任されることが良くあるのだけれど、正直、即決できなくて、部下に頼りないと思われているんです。いざという時に頼りになる上司になりたいので、即決力を磨きたい」と言うテーマが上がりました。
(業務内容に関してはお話しない約束で、許可をいただきました。)

あなただったら、どう関わりますか。

私は、コーチなので、判断できる時があるのかどうか。判断出来る時とそうでない時の違いは何か。などを伺ってみました。

すると、「判断を間違えたくない。責任はいづれにしても私がとる覚悟はあるつもりだけれど、そのことで部下に余分な事をやらせたくないし、お客様の信用を失う事もしたくない。」とおっしゃいます。

私 :「見直したいけど、余分な仕事になるのは部下に悪い。そのまま行ってミスに繋がったらお客様に悪い。というように聞こえます。では、どちらにも良い状態ってどんな状態なのですか。」
ク :「途中での不安材料が無くなるのがベストですが、起こってしまったことについては・・・・。基準でもあれば別ですけど・・・・。あっ、基準!!」
私 :「どうされたんですか?」
ク :「いや、基準だよ。基準。基準がないんだよ。判断基準がないから迷うんだよね。そう!私の場合は、全てそう。判断基準がないから、決断が遅くなるし、その都度ブレるんだよね。そうだよ。お客様とも一緒に基準を作っていけばいいんだ。うん、これだ!」

急に明るい声になられたかと思うと、メモをされている様子が電話越しに耳に入ってきました。
何を書かれたのか伺うと、「今日、出勤したら、◯◯・・・(中略)・・・・をするって事を書いたんです。すぐやるよ。」と仰ったので、「すぐに決断されましたね。素早い行動力に繋がっていらっしゃいますね。」とお伝えしました。

すると、「そっかあ。私は決断力がないのではなくて、基準が曖昧なまま動こうとするから、曖昧に見えただけでなんだね。現に、今直ぐ始めたい気持ちになっているし、行動力があるんだから、決断しているという事だよね。凄いねえ、私(笑)。あとは、上司に話すのに多少の覚悟は要るけれど、今の私なら出来そうだよ。うん。ありがとう。」

早く電話を切りたそうにされるので、早々に電話を切りました。
その後、メールで「今朝はありがとうございます。あれからすぐに職場で部下にも話して、お客様にも話して、アポイントとりました。上司にも話しましたが、私の覚悟が拍子抜けするほど、あっさり承諾してくださいました。ありがとうございます。」との連絡がありました。

私自身も優柔不断なのですが、仕事となれば優柔不断な事は極端に少なくなります。それは、基準が明確だからなのでしょう。
どうでもいいと思うことには、基準をいつまでも持つつもりもないこともあります。
なので、基準が全て明確でなければならないという事はでないでしょうが、自分の中で決めたい事がある時には、判断基準を見つけてみませんか。

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