後輩に自分の仕事を渡していく事の意味

自分自身も体験してきたことではありますが、後輩や部下に仕事を引き継いでいくこと、後輩や部下を育てていくことに直面した時、すごく思うことがあります。
それは、仕事を一番理解出来る時というのは、仕事を教えようとする時なのではないかという事です。

講師の仕事をし始めて、一段と感じる事でもありますが、わかりやすく伝えようと思うと、それなりの準備が必要になったり、曖昧なことを曖昧なままにしておきたくないと感じることが多く、その時に必死になってくることもあります。

最近出会ったある方が顕著でした。
マナーの名刺交換を受講生として練習した時は、それなりにできていた方なのですが、いざ教える側をしなさいと言われると、急に「これってどうでしたっけ?」「あれ?どこがポイントなんでしたっけ?」とてんやわんやでした。

結局、再度お伝えして、教える側を再度行った時には、しっかりと教えていらっしゃるだけでなく、自分もできてさらなる自信に繋げていらっしゃいました。

仕事でも、部下に仕事を引き継ぐ時に、こわけにしながら教えたとしても、どこがポイントなのかを伝えることができないと、何を「できた基準」にしたらいいか、部下も困ってしまいます。その点を明確にして、教えると、部下も飲み込みが早いです。
けれども、年上の部下に教える時には、「これくらい解っているだろうに、教えたら失礼だよな」と気を遣って教えないと、できなくて、後から「それはこうなんです」とは言いづらくなり、上手く教えられない事がありました。

この時に、思考錯誤しましたが、プロセスとしてのポイント。チェックできる、本人がここまでは大丈夫なんだと振り返られる、チェックポイントを見つけて、伝えてあげればよかったんだという事に気づく体験になりました。

もしかしたら、その人がそうだっただけなのかもしれないですが、それ以降は、年上の方にもポイントを先に伝えて、プライドがあって聞けない時でも、ここまでは大丈夫なんだと自信を持たせてあげられるような伝え方をしようと気を付けられるようになりました。

ただ、どの点がチェックポイントになり得るのか。プロセスが色々あるとしたら、どんな方法でもチェックポイントになりえる点なのか。どうしても外してはならない所はどこなのか。など、本当に色々と考えます。
男性や、年上の女性が部下だった事が、私の教え方を考えるきっかけをくれたのかもしれません。

まだまだ偏った教え方なのかもしれませんが、教える事で理解できることも沢山あって、私には仕事を引き継ぐ時や、部下を育てる時のバリエーションの一つになりました。
これから、もっともっとバリエーションを増やしていくにしても、教えてみると理解できることもあると私は考えています。

あなたも、誰かに何かを引き継いでみたり、教えてみませんか。
そして、そのことでいづれ空いてくる時間を、「こうしたらいいのに」「どうだったらもっといいのに」「あれをしてみたいんだよな」という時間の制約のために出来なかった事に目を向ける時間につかってみませんか。(ここは勝手な私の提案ですが)

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