「とりあえず」な気持ち

転職を繰り返している30歳のAさん。Aさんが、「私は完璧にやろうと思ってもできなくて、どうしても仕事が遅くなってしまい、必要ない人間とされてしまうんです。」と。今の職でも、自分が無くなってきているそうです。あなたらなら、どう関わりますか。

Aさんの今までの転職歴を1時間程伺っていました。全て、結局仕事が遅くなる事が原因なんです。早くやろうとすると、ミスするようで・・・。」
そもそも、どうしたいんでしょう?思わず、確認しちゃいました。
Aさん「どうしたい?ですか?
    どうする?ではなくて?」
私  「そう。どうする?が解ってたらするでしょ?どうしたいの?」
Aさん「自分としては、石橋を叩いて渡るのではなく、石橋を叩きすぎて割っている感覚なんです。
    だから、これでいいかって進めるようになれたら、違う結果があるんだと思うんです。」
私  「他には?」
Aさん「他ですか?・・・・(かなり長い沈黙)・・・・。そうですね、必要な人間と思われたら最高です。」
私  「Aさん自身は、私は必要な人間だと思えているの?」
Aさん「痛いですね。いいえ。思えないです。」
私  「正確に仕事をしようとする人って、一般的にどんな面で必要な人間だと思いますか。」
Aさん「えっと。・・・(長い沈黙)・・・。間違ってはいけない仕事などの場合ですか。」
私  「他には?」
Aさん「他って言われても・・・。結構、この他ってのが辛いですね。」
私  「そう?考えてみて。」
Aさん「えっと、決断する材料を集める時などですか。」
私  「なるほどね。二つ出してみて、今は何を考えていますか。」
Aさん 「感じた事ですか。・・・(沈黙)・・・。私、正しいことを言おうと思って、考える時間が長いですね。
     しかも、答えを一つしか考えてないんですね。」
私  「そっかあ。私も一つしか考えないのは同じだよ。でも、そう思ったのですね。」
Aさん「はい。『とりあえず』とか考えられたら、楽な気がします。」
私  「『とりあえず』ね。それ私もやってみようかなあ。」
Aさん「そうですか。では、一緒に。」
私  「あら?声が明るくなったね。」
Aさん「そうですか。でも、気分はいいです。できそうな気がしてきました。仕事も続けられそうな気がします。」
私  「そうなのね。良かった。」
Aさん「じゃ、とりあえず、明日から使ってみます。とりあえずって」
私  「今、既につかってましたね。とりあえずって。」
Aさん「あっ、意識しただけで、使えそうですね。ありがとうございます。」

私もAさんとのやりとりから、学びました。
悩んだら、「とりあえず」やってみる。弾みをつけてくれる言葉なのかなと思いました。

深刻に感じることも、じっくり話を聞くと、実はきっかけは些細な事で、それが大きな問題としてクローズアップされているのかもしれません。
それは私も同じです。
だからこそ、Aさんと一緒に「とりあえず」という気持ちで、深刻にならず、進んでみようと思います。

あなたは、悩んでしまっていることありませんか。
「とりあえず」な気持ちで、進んでみませんか。

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