先を見るの事に苦手意識がある人と話してみて

先日、「リーダーとして、先見性というか、先を見る力が必要だと思うけれど、先を見る事は非常に苦手で、できないんですよね。どうしたら先が見えるようになるんですかね」と仰る方(この方を今日はAさんとお呼びします)がいらっしゃいました。その時に、短時間ですがコーチングのようになりましたので、その時の一部の話しです。

Aさんは、自分にその能力がないと悔やんでいらっしゃいましたが、本当なのだろうかと私の疑問。そして、そのことが苦手を克服するとどんな事が起こるんだろう?と聞きたくなりました。そこで、ちょっとだけ色々伺ってもいいですかと許可を得て、話をさせてもらった時に、改めて自分自身も考えさせられました。

A 「小林さん、ちょっと相談にのってほしいんだけど。」
私「私でいいなら、喜んで。でも、答えは自分で判断してくださいね」
A 「解った。あのさあ、僕、先を見る力っていうか才能がないというか、苦手意識があって、先を見れないんだよね」
私「そうなんですか?そもそも、何でそんな能力の事が気になっているんですか。」
A 「だってさあ、リーダーには必要だと思うんだよね。
  僕にも上司が居るんだけど、その上司にも、目先の事ばかり気にするなって言われるんだよね。」
私「そうなんですね。もしも他の人に言われても気になるんですか」
A 「まあ、上司から言われたからって言うのもあるけど、その人がすごく先を観て言ってくれる人だからさ」
私「モデルである人でもあるんですね。」
A 「そうなんだよ。だから、何とか身につけて、彼のような頼りにされるリーダーになりたいんだよね。」
私「へえ。リーダーになったら何かしたいことがあるんですか。」
A 「うん。ペーペーの時じゃ出来ない事ってあるじゃない。それをリーダーになったらやりたいんだよね。特に・・(略)・・なんてことをさ。」
私「それ凄いですし、何よりAさんの表情がすごく活き活きしてて、私までワクワクしてきました。」
A 「だろ!」
私「はい。でも、これも先を見ている事にならないんですか?」
A 「あっ、そうだよなあ。あれ?じゃ、俺は何を苦手って言っているんだろう?・・・・・・」
(かなりの沈黙がありました)
A 「苦手というより、出来ないと思って、やり方探してないんだよな。」
私「そう?」
A 「そうですよ。やり方がわかればなあ。ディスカッションしましょうよ」
私「誰とですか?」
A 「小林さんとですよ。探せたらいいわけですから。」
私「いいですよ。」

(中略)

A 「よしっ!解ったぞ。俺は、先を見ると言うよりは、リーダーとして部下に
   どう育って欲しいかをはっきりさせてなかったんだよな。
   そこをハッキリさせれば、自然にこう声をかけてあげようかと考えて
   あげられるだろうからな。」
私「素敵ですね。自分だけの方法が見つかりましたね。」
A 「ああ、こうやって接すればいいんだなあ。それも教わった気がするよ。」

こうして、苦手という思い込みが外れた事から、全く違う展開が生まれました。
苦手意識って自分の中で持ってしまうと、「出来ない前提」で考え始めてしまう
から、それで何か策があるうちは良いけれど、策がなくなると、動けなくなる
んですよね。

私にもそんな経験があったなあと改めて考えさせられました。
そして、今もまた「前提」を持って居ることってあるだろうなあって。

Aさんとの会話は、コーチングとしてのやり取りをした部分中心ならシェアしても
いいと言われたので(ディスカッションの部分は僕の情けなさが見えるかもしれ
ないから駄目だって事です)、どうしてもシェアさせてもらいたくなりました。

Aさん、ありがとうございました。
そして、先を見るのが苦手って思っている人の参考に少しでもなればいいなと
思い、書かせていただきました。

どう感じましたか。

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