リーダーの決断力

リーダーの大切な能力の一つに決断力というものがある。けれども、この決断力という言葉は奥が深いと感じています。例えば自分が自ら決断を下すという意味の決断力と、この件は任せようという部下を信じて任せる決断。私はこの決断力を職場で身につけられた気がします。

自分のことであれば、「まあいいや」と逃げることができるけれど、職場には常に「責任」と「正しさ」が求められてしまう気がします。その中で「間違ってしまうかもしれないけれど・・・」と自ら責任を取る覚悟ができると、思い切った決断をすることがありました。
その時に決断力というのは、自分でコントロールできるという事を知ったのでした。

つまり自分の事なら流せる事も仕事というだけで決断できるようになるのですから、この時点で既にコントロールできているのです。そのコントロールの制度をあげていくのが経験しかないのだなと今は思います。

その決断力を磨くためには多くの基準を持つことでした。
私の場合、いかに人に効率よくしかも疲れないように働いてもらうかでした。そして「駒でなく人であることを忘れない」よう気をつけていました。

ある残業をしないと何とも出来ない状態の中、得意先の手違いにより部品が入らなくなりました。得意先の手配で加工賃金を頂く仕事だったので、部品がなかったら得意先に加工して届ける製品はできません。どうしたらラインを留めることなく供給できるかを得意先と共に検討しましたが、得意先が「1日は空く」とあきらめてしまったのです。だったら、全く休めてないであろう子の時期だから、思い切って休みにしよう!と決断したのです。念のため、経営者と人事などに相談をし、代わりの日を設定するなどして、休みを変更しようという事になりました。労働基準法などに基づく手続きも必要になり、思う以上に面倒な事が多く大変でした。
けれども、得意先への「部品が入らないとこうなるんだよ」というパフォーマンスもしたかったこともあり、この決断は実行したかった。
色んなハードルを越えて、いざ社員に徹底をしました。

みんなが喜んでくれると思ったのに、意外なことに反応は冷ややかでした。「この時期に休んだらしわよせが繰るんじゃないか。」「休んでも何もすることがないから仕事をしていたい」などと流れに載っているみんなには、迷惑に感じる決断だったのかもしれません。
けれども、この決断が最善だと信じ、曲げる事なく言い切りました。

実際に自分は朝だけ仕事に出ました。周知徹底されたのかどうか気になったのです。しかも、次の段取りをしておかないと、振り替えさせてもらった責任が果たせないと思ったのでしょう。
次の日の段取りを済ませ、得意先に「部品の入らないことで今日は急遽休みになってしまった」という事を改めて伝え、前日に休んだ人が出てきてしまってないか確認をし、帰りました。
私なりに決断の責任をとったのでした。

結局、この決断にはどこかで責任がくっついてきます。この責任が重くなるから決断を鈍らせることがあるのではないでしょうか。

最近は個人で仕事をすることになり、「家族をとるか、仕事をとるか」という選択を迫られる場面もあります。そんな時に自分なりの軸を持っていることは大切だと思っています。それと同時にお客様に迷惑がかからないような体制をつくっていくことの大切さを感じています。
そのため今は仲間を作ろうと思っています。これもまたどんな仲間を作るのか、また決断でしょう。

きっと言葉にすると大きな事だけれど、本当はみんな小さくても毎日毎日していることが決断ではないでしょうか。
そして、その決断を意識できるかどうか、どんな基準をもっているのかを知ることが決断の精度をあげていくのではないでしょうか。

リーダーは多くの人のリーダーというだけではなく、自分自身のリーダーという意味もあるのかもしれませんね。

あなたは日々どんな決断をしていますか。
そして、その基準は何ですか。

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