やさしさはどう培われるのだろうか。

優しい気持ちって本当にどうやって生まれ、どう伝わるんだろう。

先日、道路際の歩行者が倒れ込んでいて、車が一台停まっていました。
最初は気づかないで、「この車、こんなところでどうしたんだろう?」と思って脇を見たら、お年を召したであろう方が倒れていました。

その時は、家族で移動中だったのですが、「早くお手洗いに行きたい」「もう我慢の限界」と言っている娘をとにかく早くお家に連れて帰ろうと、あと家まで5分程度のところでした。

いち早く気づいた娘が、「もう尿意も引っ込んだわ。直ぐに止まってあげようよ」と。
ただ、道路に止まった車のために、大渋滞が起きていて、今ここで直ぐに止められないなと思いながら、一旦通過しました。
それでも娘が気にするし、自分も見てみぬふりはできないなと思い、時間もかかりそうだし、とりあえずお手洗いだけ済ませて、直ぐに戻ってこよう。と話して、そうすることに。
いつもはのんきな娘が、凄く機敏に、我慢をしていたのかもしれないですがお手洗いを済ませ、「さあ、先ほどの現場へ」と。

結局、戻った時には、先ほどの車はおらず、救急車が停まっていました。
もう担架にも乗っていたのを確認して、「良かったねえ。」と、通過して、帰宅しました。

いつもは、引っ込み思案な娘ですが、とにかく人には優しいなと思うことが多いのですが、今回は自分の事がどうでもよくなっちゃうくらい助けたいと思えるのは凄いことだなと思いました。
周りが見えなくなってしまって、それが元でトラブルになることもあったのですが、今は、そんな娘を誇りにも思います。

が、教えたわけでも教えられたわけでもなく、この子はどうしてこんなに優しくなれるのだろうか。
娘曰く、助けて欲しいって思ったことがあるからじゃない?と言っていました。同じことじゃなくても、助けて欲しいと思っても言えなかったことがあるから、助けて欲しい人に気づけるんだろうと。
「お母さんだって、お節介なことをたくさんしているでしょ。それだって、優しいんじゃないの?」と付け加えてくれたのも、きっと私が、何か思っていることを察して付け足したのだろうか。

でも、みんながみんな、そんな体験をできるわけでもないし、思いを伝えていく難しさも一緒に感じさせてもらいました。

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