伝えたい事と伝わる事

昨日は、栃木県大田原市の小中学校の親向けの講演をさせていただきました。自分の中では体験を積めば積むほど、伝えたい事も多くなってくるのですが、限られた中でお話できるのは一部分です。そんな話をさせていただいた帰りに気付いたことです。

帰りに送ってくださった先生がおっしゃってくださいました。「今日、話を聴いていて耳の痛い部分がありました。○○で○○なんです。それがすごく響きましたね。」という感想を伺っていて、伝えたいことが伝わった事の安堵感もありましたが、「完全に伝える事が大切ではなく、感じてもらえることが大切なんだな」と感じました。

私は伝わった事が全てというお話を良くさせていただいています。ですから、相手の反応は自分の伝えたものの影響であるという発想で居る事で、自分が変われば相手も変わるという考えを貫いています。これは自分を常に高めていきたいという自分の中の拘りでもあります。
ですから、この部分は大切にしたいのですが、よくよく考えてみると、「伝わった事がすべて」といいながら、何が伝わったのかを聴く機会はアンケートなどであったとしても、どんな風に伝わったのかまで自分が見えてなかったことに気づかされました。

相手にどんな風に伝わり、いったい相手が何を感じているのか。そこまで目を向けられることが本当の「伝わったことの確認」なのではないかと思いました。

今回の場合、「耳が痛かった。だから今から意識してみようと思えた」という事の内容だけでなく、その思いが伺えたことが貴重だったと感じています。というのは、その事は私100%伝えたとしてもその中の言葉にはなかったものです。その人だけが感じた思いだからです。それと同時に私が全てを「伝え切る」ことが大切なのではないんだなという事も改めて感じることができました。

今まで出会ってきて、感想を伝えて下さった方の声も昨日はまた思い出していました。毎回、講演があるたびに駆けつけてくれたり、応援メッセージをくれる今は友達のKさんも、こうしていっぱいの思いを言葉にして伝えてくれていました。「学んだ」事はその場で消化して終わってしまうかもしれないけれど、「感じたこと」は次に繋がっていく。そんな事を改めて気付かされました。

伝えたことよりも、何が伝わり、どう感じたのか

また一つ意識する事が増えました。
そして、改めて多くの思いを伝えてくださっていた皆さんにお詫びと感謝を伝えたいです。ありがとうございました。

このことは、講師という仕事に限らず、リーダーも親も教員もまた同じなのではないでしょうか。
あなたの伝えた言葉は、相手にどんな風に響いているのでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました