人が動くときに邪魔するもの

ある本を読んでいて、なるほど!邪魔するものは日頃からの積み重ねもあるんだなと思えたことがありました。

スイッチという本です。

その中のはじめの方に、面白い事が書いてありました。

「まずくて食べきれないポップコーンを、容器の大きさを変えて映画の際に配ったら、無意識に食べる量がどれだけ変化するか」という実験の結果です。食べる量は変わらないだろうと思いきや、実は何度やっても、地域を変えてみても、時間を変えてみても、年齢層を変えてみても同じ結果が出たのだそうです。

つまり、「食べたい」とか「食べたくない」という意識とは別に、無意識に口に運んでしまう習慣のようなものがあるため、行動を抑制するよりも環境を変えることが重要(ここでいうと器を小さくする)だという事が書かれていました。

また、こうした時の抑制が日頃から行われていると、いざという時に集中力が低下したり、やる気が持続しなかったり、日々のストレスが影響されているという事も書かれていました。

この部分はまだ序章に過ぎないのですが、明らかに「環境」の重要性や、自分だけでコントロールできない事があるのかもしれないという投げかけをしてくれています。

日頃、その人に問題があるのではなく、その人の行動が問題なんだと思っていますが、その行動の原因を引き起こす要因を取り除かない限り、その人の行動は抑制されるだけで、根っこから変えられない。そのために、結局継続できないんだという事が明らかになりました。

私も現在、毎日運動をできるようになりましたが、「すぐできる」「いつでもできる」という環境が手に入ったことで、続けられるようになりました。それまでは「時間を作らなくては」「天候も気になる」と理由を作っていただけかもしれませんが、自分が動きやすい環境を造れないだけだったのでしょう。ふと、そんな風に考える事ができました。

仕事の中で「○○しましょう」と言ってもなかなか続かない。けれども自分から「○○したい」と思うと出来たり、感情が動くと続けられたり、きっと心と体が一致してない状態で続けられるものには限界がくるのでしょう。NLPの発想にも似ているなと感じました。

と考えると、何かがあって動く事を阻害するものは、環境にあるのかもしれません。その環境を整えてあげることが大切なことなのではないでしょうか。

とある企業の社長が社員に向かって朝礼で仰いました。

「僕は、仕事の内容についてはみんなよりも分からないことが多い。だから、僕は仕事がしやすい環境を整えました。あとは皆さんが成果を出してみてください。僕は環境に目を配りながら、君達を支援します」

人が動きやすい環境は人それぞれですが、その言葉がどんなにすごいことだったのか、改めて今かみ締めています。また、その社員の皆さんにもその思いが伝わっているといいなと思います。成果は出ているのですから・・・。

あなたが動けないとしたら、どんな環境があればいいのでしょうか。

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