10年経ったら宇宙人

昔、ジェネレーションギャップについて話している時に聞いた言葉です。
「10年経ったら宇宙人だと思ったほうが良い」

10年のギャップは大きくて、宇宙人と話している位、使う言葉が違ってしまう、という例えで話してくれたのが、凄く頭に残りました。
だからこそ、「解らない」なら、「知ろうとする」事が大切だと合点がいく言葉でした。

昨日もテレビを観ていて、世代間でこんなに違うんだあと思うことがありました。
損得で動く人が多い若者、感情で動く中年(敢えて私達の年齢をそう呼ぶことにします)。
異性と付き合う事に得がないなら必要ない。二次元で良いという価値観にはテレビの中の中年の方々もびっくりされていました。

使う言葉の違い。
省略をして使う若者言葉。
敬語を習いたくても習う機会もないのに、社会に出ると敬語を求められて、何がおかしいのか解らない若者。
自分たちの言葉を交えて、中年と話をすると、一つ一つの言葉で止められてしまって、話が進まず、楽しい気持ちもなくなる若者。

私などは、中年世代なので、若者がこんな事を思っているんだ、こういう言葉を使っているんだ、という事が凄く新鮮に伝わってきて、果たして子供達世代の事を解っているつもりで、どれだけ解っているのだろうか、と自分を振り返る機会にもなりました。

そう改めて考えると、10年経てば宇宙人だとしたら、18歳から働いている人が居て、65歳まで勤め上げる人も居る職場というのは、どれだけ宇宙人同士の会話をしているのか、です。

ちょうど最近は、「若い世代を常識がないと叱る前に、知らないだけかもしれない、と思って、ちゃんと教えませんか。」という話を、職場の先輩たちに話しているところだったので、まさにその状態なのだなあと感じました。

ゴールデンウィークに、娘との会話でもありました。
娘「敬語を私は使えるけど、部活で鍛えられたからかなあ。」
私「そうなの?敬語ってどういうの?」
娘「えっ?普通に、丁寧に話す事の事でしょ?」
私「うーん、それだけじゃないんだなあ。」
娘「例えば?」
私「例えば、来るって、年上の人が『ここに来る』って言うとしたら何ていう?」
娘「そもそも、来てって言う?でも、うーん、言うとしたら、何ていうだろう?ここに来られる、とかじゃないの?」
私「おおっ、それも合っているね」
娘「国語で習った」
私「そっか。でも、他にも「いらっしゃる」って言わない?」
娘「なにそれ、言わない。それが敬語?」
私「そうだよ。これ敬語の尊敬語ってやつ。」
娘「そうなんだあ。なら知らないわ、敬語。」
というやり取りがありました。

解っているつもりだったけど、知らないことを知った娘。
娘と敬語を使って会話もしないし、それは学ぶ機会はないよなあと感じました。

私は、父が姉妹でも「さん」付で呼びなさい。とか、外では目上には敬語を遣いなさい。と小学生の頃から学んでいたので、当たり前だと思っていたけれど、子供にはそういう接し方をしてないから、娘ができないのは私達親の責任もあるんだなあとも感じました。

10年経ったら宇宙人。
だから避けるのでもなく、解らないと諦めるのでもなく、わかり会えないからこそ、わかり合おうと普段の「知ろうとする」という行動が大切であることを改めて感じました。
相手に判る言葉で話しているのか、それすら考えてしまいます。

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