経営者の孤独

経営者にも二つあります。オーナー社長と、雇われ社長。
オーナー社長は、会社の存続=自分、という直結した考え方なのでしょうが、雇われ社長は違います。とは言え、やはり同じ考え方をし、同じように孤独を感じている人たちは多いように感じています。

私自身、雇われ経営者もさせていただいた経験からすると、会社経営は利益追求だけでなく、社員の生活も一手に背負うという重責があります。だからこそ、利益にも社員にも本気で向き合います。

移り変わりの早い世の中だからこそ、今のままを維持したいという気持ちはあったとしても、常に変化をし続けていく事が求められ、そのための日々、決断の連続です。

色々考えた末に、「こうしよう」と決めて、社員に伝えてみても、正直、支えて欲しい経験年数の長い人ほど、変化を嫌うのです。
抵抗してみたり、意見を言ってみたり、厄介なのは部下を反対勢力としてまとめようとしてみたりするのです。

そんな時、正直信じられるのは、自分しか無く、こうした決断を日々孤独に行う経営者にとって、社外にでも話せる人が居るというのは心強いのだと思います。
だからこそ、経営者が集まる場は、人脈作りだけではなく、話せる相手を持つ場所として維持していきたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、人と話す事で、自分の考えに確信を持って、孤独に立ち向かう力にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

何はともあれ、社員と経営者では、「変わっていくことが当然」と考える経営者と、「上手く行っているなら変わりたくない」社員の間には、自然と考え方の差が生まれ、会社の中では、常に孤独なのだと思います。
それを一つの方向に向かって進むと言うのは、もしかしたら、考え方を一つにする前に、行動で一つになることも大切なのかもしれないなと思っています。

単純なことを言えば、一丸となって同じ目標に向かっているのが解るのは、目に見えるものがそのように見えてないと安心できないわけですよね。だったら、目に見えるものから変えていけるようにしたら良いのですよね。

「明るい職場にしていこう」よりも、「とにかく朝くらいはみんなで笑って挨拶しよう」の方が見えます。
それが心地よければ、続くであろうし、「明るいなあ」と感じるわけですから、見える部分から変えていくことをいくら指示であろうと、やってみる。それが、経営者が会社での孤独から抜け出せる一歩なのではないでしょうか。

ふと、経営者の孤独について話しながら、孤独じゃなくなっていた自分を感じられたのは、雇われ社長だったからかなあとも思いつつも、オーナー社長も同じだと信じて伝えたいと思います。

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