リーダーの前提の考え方

リーダーは導く人という意味なのでしょうが、先を行くから知っているわけではない、ということです。
私も仕事をしている上ではリーダーです。
リーダー同士で話をしていて気づいたのは、分かったつもり担っている人とそうでない人の違いです。

あるリーダーAさんは「私は部下の事を良く解っている」「先も導いていかないと間違った方向に進んでしまう」とお話してくださいました。強いリーダーシップは私も安心感を感じるので、素敵だなと思いました。
が、そのリーダーの口癖は「部下が頑張ってくれている」「部下がイマイチ」。どちらも主語が部下。
一心同体なんだろうと思いながらも、本当にミスマッチはないのだろうか?と感じていました。

すると、他のリーダーBさんが同じく「部下が頑張ってくれている」ということを仰った後に、「私には解らないこともやってくれているので、頼るしかない。果たして部下はどう思って働いてくれているんだろうか、知らないなあ。」とおっしゃいました。

Aさんは、Bさんに「もっと部下と話をしないといけないよ。ちゃんと理解してあげないと部下が辞めちゃうよ」と。

Bさんは、「そうですね。でもお陰様で、やりがいは感じるのか、みんな辞めずに頑張ってくれているんです。有難いですよ。もっとぶかの事を知ろうとしないといけないですよね」と。

その瞬間、Aさんが黙ってしまいました。
どうされたのか伺うと、どうもAリーダーの部下は最近、離職率が高いそうなんです。
沈黙の間に、Bさんとの違いは何かを考えたそうです。

でもわからないまま、お二人が会話をしていると、「知っている」はずのAさんの知っていることは、部下の業務の事と発する言葉。報連相が徹底されている様子が解ります。
Bさんの「知らない」はずの事が、部下の気持ち。Bさんは部下の業務の事はざっくりと解っているのと、報連相は同じく徹底されているということが解ってきたのです。
つまり、Aさんは「業務や情報」については知っていました。がそれ以上の事を知ろうとも思っていなかったのです。かたやBさんは、「業務や情報」は解っていても、その業務をしている部下の気持ちなどを知ろうとしていて、なかなか本音が見えづらいという事を話していたのです。

確かに、私は部下経験も長いので、AさんもBさんも凄いなと思いますが、何か不満がある時でしたら、Bさんの下で働きたいだろうなと思いました。
なるほど!ここか!

Aさんも気づいて、「知っている気が一番怖いね。私は、もっと部下を知らないんだというつもりで関わらないとなあ。部下はロボットじゃないもんな。」と仰っていました。

私にとっては、どちらも素晴らしい業績を残していらっしゃる方々なので、どちらも凄い方です。
けれども、一緒に働く人たちの事を知ろうと思ってくれるリーダーの元で、部下は居たいと思い、成長をしようとするんだなあと思いました。
Aさんのように、報連相を徹底するだけでも凄い事なんですけれどもね。

いづれにしても、仕事である以上、感情だけ知っていても足りないでしょうし、業務だけ知っていても足りないのでしょうね。
どちらも「知らないかも」というつもりで、関わることが大切なのかもしれないなと学ばせていただきました。

まだまだ私は未熟だなあ。

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