都合よく上下を比べる

上には上がいる。下には下が居る。と比べがち。
けれど、これはそうすることで、安心するのかなあと考えてしまいます。

あるAさんの話です。

Aさんは、将来、こんな事ができたらいいなという思いは非常に強いのですが、どうも自分に甘くなってしまいます。
「☓☓さんよりも丁寧にやっているから、遅いのは仕方ない」
「△△さんは、凄く優秀だから、あの人と友達でいられる私って凄いのかも」
「◯◯さんは、いつも休むけど、私は休まないから、それだけでも偉いと思うでしょ」

他の人と比べる事で、安心しているように感じました。
でも、そのペースだと自分がやりたいことはいつ手に入るのかなあ。

ただ、楽しそうなので、無理強いもしないで、将来に向けて、この1年は何をやり遂げるのかを話していたので、その話をしながら、どれくらい近づいたのか聴いてみました。
すご~くゆっくりは近づいています。でも、そのペースで納得しているのだろうか。

いつまでにやるんだっけ?
そもそも、本当に将来やりたい事はやりたい事なの?

すると、「できたらいいなあ」から、ドンドン本気にはなってきていました。
多分、そう言われて、ハッとしたのかもしれません。

「このペースだと、やばい!」と急に言い始めました。
「もっと早くやっておけばよかった。」
「みんなと比べているうちに、みんなとやりたいこと違うのに・・・。」
後悔にも似た独り言が次々に呟かれました。

そして、Aさんが言ったのは
「人とやりたい事違うのに、比べても意味ないのにね。
 ああ、きっと安心したかったんだよね~。
 ああ、悔しい。」

そういうAさんに、「今気づいたなら、まだ10年先に向けての数ヶ月だよ。挽回はどれだけでも利くんじゃないかなあ。諦めるのも一つだけど、どうする?」
すると、
「諦めたくない。本当にやりたいこと見つけたんだから、絶対やる。」

それからまだ数日ですが、癖づくまでは報告をしたいというので、毎日メールが来ています。
そこには、最近まで周りと、特に上や下、と比べていたAさんの様子は一切ありません。

その変化を凄いなあと思ったので、内容は伏せたではありますが、Aさんの姿から私が改めて考えさせられた事を書かせてもらいました。
(Aさんには、ザクッとならよいよ。と言われているので、ザクッとですみません。)

私は、精神的に弱くなっている時や、自分が欠点だと思っている部分が優れている人に会った時には、すぐに人と比べたくなっちゃいます。
それでも、自分にできることは?
過去の自分と比べてどう?
と、人と比べないように敢えて頑張ってきた気がします。

でも、本当はシンプルに、Aさんのように、一点を見据えて進むことができたなら、周りがどうとか関係ないのかもしれないですね。
きっと、欲張りな私は、その1点すらフラフラしてしまっていて、「あの人のあれが素敵。凄いなあ。私は駄目なのに。」「私がやりたいことを既にあんなに素晴らしくやっている人が居る。私には向いてないんじゃないか。」などと、比べては止める理由を探しているのかもしれません。

新しいことに向かうのは、凄くエネルギーが要ります。
だから、「安心する」というのは、「止める理由を探す」ことでもあるように思います。

私は、歩みはのろい亀さんタイプ(ここも比べてる)だけれど、続けている事は得意だから、そのうちきっとたどり着けるんですよね。
先にゴールした人が居ることに囚われすぎなければ。

都合よく、止めるために比べるのは止めよう。
Aさんに示してもらっているように、比べるのは控えて、自分のやりたいことのために前を向いて進み続けよう。
そう思いました。

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