YESマンってどういう人?

「組織にはYESマンばかりではいけない」という言葉ってたまに聴きませんか。うんうんって以前は思っていたけれど、考えてみたらこの「YESマン」って人の定義が変わってきているように思います。何でも「はい」という人ばかりではよくないという意味なのだろうか?違う気がします。

本来の意味は「はい」と言う人ばかりでは良くないよという意味なのかもしれません。けれども、言葉には深みがあるんですよね。ではYESマンとはどんな人なのだろうか。

  1. 全く疑問を持たず、本当にそうなのか?と疑いもしないで、業務を遂行する人
  2. しっかり理解もできず曖昧なままの指示を確認もしないで、「はい」と受ける人
  3. 言われたら出来るかどうか見極めずに、すぐに「はい」と返事をして受ける人
  4. 「はい」と返事だけしながら、何も指示どおりにしない人
  5. 言われたことだけを忠実に遂行する人
  6. 意図や背景を理解したうえで、業務を遂行する人
  7. 受けた後、更に良いものを提供できるよう改良を加える人
  8. その組織自体が大好きな人

これでも一部かもしれませんが、どういう人をYESマンと捉えるのでしょうか。
4番は、これは論外だと思います。けれども返事はしているのでYESマンと捉える人もいるでしょう。5番は高度成長期に求められていたYESマンではないでしょうか。とにかく考える事は上司に任せて動いて欲しいという意味で大切な存在だったことでしょうし、今もこういう方もいらっしゃるのではないでしょうか。1番も5番に近いのでしょう。
そして2番です。2番は言葉ではYESでも遂行ミスがあったり、余計なことまでやってしまったりという事も出てくるのではないでしょうか。現代では、その都度違った対応が求められるようになってきているので、しっかり状況や意図が分からないまま遂行するとミスに繋がることも多いです。だとしたら、本人はYESで遂行したつもりでも、結果として違ってしまえばYESでない事もあるということです。

3番に対しては、色々考え方もあると思いますが、私はお仕事を受けるときは意図も把握するのだけれど、まずは「YES」と言って受ける。その後に「どうしたらできるのか」を考えていました。私にならできると思って出してくれた仕事であればまず受けて、どうしたら出来るのかを考えていく。どうしても出来ない時は上司に相談したり、仲間に協力を依頼したりしました。まず受けてから求められた成果を出せるようにするというのが、働き方の根底にありました。なので、私の中での大切なYESマンの定義の一つになっています。

6番は、正直言うと上司だった頃に説明することが大変という場面もありました。しかし、その事で私のイメージしていた成果物よりも数段優れた結果が得られることも少なくありませんでした。所詮私の頭では限られている知恵が、その場で携わっている部下の方が良いイメージを作り上げていることだってあるんだなと思います。そのためにこれから求められているYESマンの大切な定義となるような気がしていました。7番もこの6番の体験に含まれるのではないでしょうか。

こうしてみていくと、YESマンの定義が広いものになれば、悪いことでもないと私は思います。8番にいたっては、組織の事が好きだからこそ苦言を呈することだってあるのではないでしょうか。YESマンの中には「NO」といえる人も含まれているはず。

この言葉一つにしても、その言葉を発した人のイメージと受け取る側のイメージは違うし、時代によっても変化していくのだろうと私は考えています。

だとしたら、いろんなYESマンばかりでもいいじゃないですか。そのYESマンを自分が思う「質の高いYESマン」に育てていけばよいのですから。

YESマンが悪いのではない。こういう人達ばかりでは駄目だという捉え方に課題があるだけではないでしょうか。

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