目標はぼんやりでもいいんじゃないかなあ

コーチをしているのに?と思われるかもしれませんが、目標は明確な方が良いと言われるものの、言葉にすることが苦手な人もいらっしゃれば、私のように欲張りすぎて、一つに絞れない人だって居ます。
だったら、いいんじゃないかなあ。ぼんやりからスタートしても・・・。

先日、ある企業様で経営者とお話をさせていただきました。
自分でも仰っていましたが、「私は言葉にするのが苦手ですが、部下に指し示すものは明確でありたい。」と、私を呼んで下さったのでした。

その経営者様をAさんとすると、Aさんは、「◯◯な感じ」という感覚では、お話はしてくださいます。どうやらイメージはあるのだけれど、まさしく言葉に出来ないだけなのかなあと、イメージを二人でお話をしていました。

ある程度、話が進んできたので、「仮にそれを実行するとしたら、どのくらいの期間が必要でしょうか。」「10年位かなあ。」と。
「では、半分の5年ではどんな感じですか。」とお尋ねすると、こんな感じ、と。
「では、1年では?」と再度短くしてみると、こんな感じ、と。

1年にしたら、リアルだけど、リアルすぎてつまらないと仰るのです。何があれば良いですか。「2年位先までにやればいいかなあと思っていた事をやれそうだ。」と。

こうして、時間軸でイメージを話しながら、1年で当初2年と思っていた事をやれたらワクワクするだろうとお話をしてくださったのです。
そのためには、何をしたら良いのか。1年後ってそもそも来年の何月なのか。少しずつ、話しやすそうな事から具体化していくと、すごく明確になってきました。

改めて、この1年で何をしますか。
この質問に戻った瞬間に、また固まられました。どうやら一言で言わなくてはならないという思い込みがあるようです。
じゃあ、キーワードを一言にしたとしても、その先は、みんなにも解るように何かにまとめてみましょうか。

その瞬間に、「あっ!写真がいい!今、私の中に思い描いた絵に似た写真があるんだ。それを職場に貼って、その実現に向けて、個々のやることややってほしい事を表にまとめてみればいいんだ。」と、仰って楽しそうになられたのを今でも覚えています。

言葉でなく、イメージを写真で伝える。なるほど!!
私も、思わず必死に書いていたメモをやめました。
きっと、Aさんの中では、言葉にすると込められないものが、写真なら表現できるんだなあと、ぼんやりだった意味も改めて感じさせていただきました。

ぼんやりだったから、見いだせた方法なのかもしれません。
その写真が、社員と共有のイメージになる。それって素敵ですよね。そのギャップは、皆さんも見つけやすいでしょうし。

明確にする方法も沢山あると思っていますが、表現できるのは、言葉だけではないのかもしれませんね。

たまたま別の所でお会いした方も、目標はないんです。と、仰ってましたが、話してみると、その人の中にも隠れた目標がありました。
いいんじゃないかなあ。ぼんやりでも。

進んでみて、見えてくるものがあるかもしれませんし、自分の中に眠っている目標が、徐々に見えてくるのかもしれません。
日々大切にしていきたいものを大切にし続けて、どうなっているだろうなあ。って事もあるかもしれません。
言葉にできないだけかもしれません。

百人居たら百通りの進み方、先の見え方があっていいんじゃないでしょうか。私は改めてそう思います。

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