違う違う、こっちじゃないの!

リーダーをしていくに当って、自分の中で嫌われる事も覚悟していました。なぜならキレイ事だけでは、成長が鈍化するように思えるので、少しストレッチしようと思うと、「え~」と反感を買うこともあります。
それを恐れてしまってはいけないと思っていました。
でも、その覚悟が有ることで、厳しくすることにためらいがなくなるものいけないなと思うことがありました。

厳しく言えてしまうことで、相手の成長に繋がるであろう。あの人なら大丈夫。と期待もしながらの愛情のつもりなんだけれど、相手には「愛情である」と言うことは伝わりながらも、「smilecoachさんに褒められたいから」と理由がずれてきてしまいました。

どれだけ「お客様の事を考えてみよう」と話しても、「smilecoachさんならどうするか、を考えながら行動してみました。」と。

途中から、私が見られているのでは違う!と否定してしまったら、どうして良いかわからなくなってしまったのでした。

だったらと考えたのは、「私をモデルにしたいならしてみてください。でも、私ならどう考えるだろうか?」の答えが解らなかった時には、答えを聞くんじゃなく、考え方を聞いて下さい。とお願いをしました。

とりあえず、返事はしてくれたものの、その意味が解らなかったようで、何度も答えを求めてきました。けれども、根気よく「私ならどう考えそう?」と聞き返したりもしました。
すると、徐々に考え方の方向性が似てきたのです。

これでいいのだろうか?
私のエゴを押し付けてしまっていないだろうか?

その人に聞いても、「押し付けじゃありません」というのも解っている。だから、自分で自分達を観察するしかなかったという事がありました。

思った通り、私の考え方が見えない時には、そわそわして、やはり答えを求めてきました。
「そろそろ自分で考えられると思うよ。私の考えと違う選択肢も是非考えていこうよ。」と言うと、泣いてしまいました。

この涙は何?

「私を見捨てるんですか。」と。
「いやいや。違うよ。もう立派に独り立ちしているから、一緒に考えられる仲間になろうって事だよ。」と話しても、「私はsmilecoachさんみたいになりたいんです。だから、選択肢は要りません。」と・・・。

思わず謝ってしまいました。
「もしかして、私の関わり方がそうさせちゃったなら、ごめんなさい。
 でも、もっと一緒にお客様の事を考えていきたいんです。
 あなたが観ているのは、私じゃないですか?
 私が観ているのは、お客様なんです。
 だから、一緒にやっていきたいと思ってくれるのだったら、一緒にお客様の事を考えていきませんか。」

嗚咽。
こんなに慕ってくれるのは嬉しいけれど、やっぱり見て欲しいのはお客様。
厳しくしてきたからこそ、何も言われなくなるのが怖いのだろうと、その人を思うと、本当に申し訳なく、私も泣きたくなりました。

少しの時間が流れ、その人は、一旦話を終え、帰って行きました。
次の日、連絡なし。
次の日、また連絡なし。

ああ、私が潰してしまったのか。
厳しいことが良いことだと思ってきたのに、それに慣れてしまった人は離れるのが怖くなってしまうのかも。いや、私を見てきてしまったから、どうして良いのか解らなくなってしまっているのかも。
でも、今、私から連絡したら、どうなるのだろう?連絡すべきか、待つべきか。

悩んでいると、その人から連絡。
今週はこのまま休みます。

次の週、正直、月曜日が怖かったです。

でも、その人は「頑張ってみます。宜しくお願いします。」と吹っ切れた様子。
その後は、私に意見もしてくれるようになっていました。
時折、どうしましょう・・・という心細そうな表情はするけれど、明らかに同士になれていました。お客様のために悩み始めている様子が伝わってくるようになりました。

こっち(私)じゃないの!と思った時期から、かなりの期間が流れていましたが、辞めないで居てくれて良かったです。
その人には、私は勉強をさせてもらったように思いました。

たまたま、同じような事で悩んでいた人が居たので、思わず自分の体験を思い出してしまいました。
私は周りに教えてもらうような体験を沢山してきました。だから今があると思っています。
きっと、私も誰かを見ていて、本来見るべき所を見られてなかった時があったのだと思います。だからこそ、その人達が独り立ちできるのを見守ることもできたのだと思うのですが、全て私の体験だけでは語れないことが、次から次に起こってきて、本当に今も体験と挑戦の日々です。

相手が有ることが多いので、なかなかすぐの体験が話せない事も多いですが、また、今悩んでいる事をクリアした時には、時を経て、お話したいと思います。

読んでくださっている皆様の一助になれば、私のにがーい体験と、その後の学びを伝え続けていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました