共通言語を作る

共通言語って当たり前のように感じられている事ほど、大事だなあと考えさせられました。

ある企業に伺った時に、「残業が多いんですよ」というお話がありました。
どうされたいのかを伺うと、人が足りないので、増やしてほしいとおっしゃいます。

では、何人増やしてほしいんですか。
一日何時間残業をされていますか。

と、事実確認をしました。

すると、残業時間は30分から1時間半まで、人によって違う。
できれば全員をせめて30分以内にしたい。との事でした。

その企業様での残業者は5名。

さて、まずこの時間で皆さんは何を感じられましたでしょうか。

私は、勝手に夜遅くまで行っていると思っていました。
でも、5名で、19時前には帰れるって、恵まれているなあと言う第一印象。
きっと、経営者もこんな風に思っているからこそ、部下の言葉を問題だと思って聞いてないのだろうと感じました。けれども、部下にとっては重要な事なのです。

しかも、一人増やしたらどうなるか。
1.5時間×5名=7.5時間/人

しかもこれが最大残業で換算した場合です。
効率を考えてみると、一人増やすとしてもパート社員さんになるのではないでしょうか。

「仕事が忙しい」と言いながら、仕事のやり方を固定化してないだろうか。
そんな話をしても、「忙しい」が口癖になっているようでした。

そこで、「どのように忙しいですか」と伺ってみました。
5名がバラバラな事を仰いました。
「月の忙しい時と、忙しくない時が激しくて、今すごく忙しい時期です。」
「お客様の対応が忙しい時間が集中して、自分の仕事ができない。」
「今日中に仕事を終わりたいといつも思いながら、終わらず、残業になってしまう。」
「パートさんの指導に時間を割かれて、自分の本来の仕事が残業時間にしかできない。」
「忙しいけれど、充実しています。残業するほどでもないし、このままで良いと思っています。」

どうでしょうか。

ムラがある、ある業務に時間が割かれる、自分が思っているように進まない、問題ない・・・など。
忙しいと一言で言っても、これだけ様々でした。

その全員のを伺って、そもそも、この中でも業務のムラがありそうだから、もう一回、業務分担を見直そうという話になりました。
「忙しい」という言葉の内容を明確にするだけでも、全く違いますよね。

問題に関しても、理想に関しても、共通言語になっているのか、改めて確認してみるのも良いのではないでしょうか。

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