チームの中でどれだけ本音を言えるのか

「本音」を職場の中で発しようとすると、全てが全て本音でもいけないように思うけれど、過度にYesばかりでも、私はどうかと思います。
じゃ、どこまでがいいの?
どうしたら、本音が言えるの?

とある企業様におじゃまをした時に、その企業様は本当に優秀な方々ばかりで、しかも素直なんです。
研修をさせていただいても、宿題は必ずやってきてくださいますし、時間管理もしっかりしています。おかげで、1年間での変化は著しく、コミュニケーションが増えたけど、業務の効率化が進み、残業代も減った。改善も進んだし、整理整頓も当たり前になってきた。

これは素晴らしい事だと感じました。

が、「楽しい」「嬉しい」などの感情を全く感じ取れないのです。
しかも、どこか言われたからやった結果というような直感でですが、感じるものがありました。

そこで、聞いてみました。「本音が出てきてないように思う。ホントは言えてますか。」

すると、数人が、首を振りました。本音は言えないと言わんがばかり、ブンブンと大きく首を振る人もいらっしゃいました。

きっと言いたいことが言えないんだろうな。それが、上下関係なのか、それともそれ以外のせいなのか。
とにかく、その意思表示をしてくれた数名のために、「なぜ本音が言いにくいのか。少しでも自分達の思いを口にするために何が必要なのか。」について、
話してみて欲しいとお願いをしました。

ところが、あるグループには、役職者がいらっしゃって、ディスカッションが始まるや否や、「言えないから言えないんだよなあ。そんな事話したって仕方ないじゃん。」と。。おかげで、そのグループには首を振ってくれた人も居たのに、「シーン」という静けさに支配されてしまいました。
「あっ、私が席を外せばいいだけじゃないですか。」とまた仰るのですが、「そう思われるならば、あなたの何がそうさせてしまっているのですか。」と質問だけして、そのグループからは去りました。

この1年間で、プラスの変化だけではなく、もう一つの変化がありました。それは、「ベテラン社員が辞め、新しい人達が入ってきた事。」です。
なぜ、ベテラン社員達は辞めていかなければならなかったのでしょうか。事情はそれぞれでしょうが、1つの要因には、この本音を言いづらい雰囲気にあるように感じました。

どこまで本音を言って良いのかは、それぞれ思いはあるでしょうが、全て黙っていては、一人で変えられる所しか改善されておらず、本当は変えたい部分も変えられてない人達もいるのではないか。
「信頼」が理念にも謳われている企業様において、本当に信頼しあっていれば、もう少し話せるのではないか。本当に信頼しあえているのだろうか。

そんな事を問いかけていた一日の最後に、参加されていた役職者が仰ってくれました。
「私の今後のテーマは、皆を信頼することです。私も取り組むけれども、すぐにはできないと思うので、皆さん本音で出来てない時には教えて下さい。宜しくお願いします。」と。

その瞬間、一緒にその場に居た人達の表情が、疑いの目をする人や、楽しみなのか表情が温かく変化する人などがいらっしゃいました。
その人だけのせいでもないのですが、本音を言える環境は、リーダー達が作っていくものなのかもなと、その時に感じさせていただきました。

今後の変化に期待をしていきたいと思います。

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