経営者の視点は二つ

昨日(2010年6月30日)は、元勤務先で現在も取締役を務めているN社に行って参りました。そこでまたI社長からいくつもの言葉をプレゼントしてもらいましたが、私が作ったツールを周囲に自慢してくれているのも嬉しかったです。が、これは自慢話ではなく、実は経営者に大切な視点を私にもう一度伝えるためのプロローグでした。

私は、出会った人は全て師匠だと思っていますが、その中でもその場だけでなく、一生私のモデルであり、メンターだと思える方々が数名いらっしゃいます。その中でも一番近くで接してきており、今もたまに話を聞かせていただくのがI社長です。

昨日は6月末日という事もあり本来は一番忙しい日であるにも関わらず、1時間も私が一緒に連れて行った部下と二人のために時間を割いてくれました。
そして、私達への言葉として多くの言葉を伝えてくれました。その中でとりわけブログでも紹介しようと思ったことがありました。
それは、経営者の二つの視点です。

経営者は、従業員に現状の打開を任せてでも先を考えることをやめてはならない。しかもそれはお金などの目標ではなく、どういう企業にしていきたいのか。その従業員はどうなっていったらよいのかなど、多方面から考えていかなければならない。とりわけビジョンは語り続けていくことが大切だろう。
これは、どこでも効く話しです。I社長自身、周囲の事もと本気で思えるようになったのは40歳を過ぎてからだったそうです。I社長のモデルは孔子の年の取り方です。ですから、60歳を過ぎた今は、道を指し示すだけでなく、周りが進みたい道を選ばせてあげられるようになっていきたいと話しておられました。

では、もう一つの視点とは?

それは、「現状の分析」です。
私が数字好きだったこともあり、システムは作れないけれど、エクセルを使って、かなり詳細な分析ができるような仕組みを作り、とあるデータを入力することで、多方面から分析できるようにしてありました。
いったい一人当たりの生産率は何パーセントなのか。どの部署がどの位の効率で働いているのか。なども一人ひとりベースでも出せるほどになっています。
その状態を見ると、人の動きなども把握できる状態でもあります。
そのデータを社長は毎日確認をしていました。その上で現場を見、実際に現場に入りやってみて確かめていました。

データで指示するだけではなく、しっかり自分の目で現場を確認に行くのです。わざわざ社長が行かなくてもと思う人が居るかもしれません。しかし、毎日入っている人じゃないからこそ見えることもあるんです。

ここまで放したら分かりますか。
部下のデータは正しい。でもデータだけでなく自分で現場を見ること。それが猛一つの視点なのです。

私も現場に良く入りましたが、現場の目線で見えるものと、データから見えるものは違って見えることもあるのです。もう無理に見えることも、現場に入るとまだまだ何とかできそうだと思えたりすることさえありました。

経営者は、先を見ることと、現状を分析すること。このどちらかを怠ってもいけないと言うのです。

I社長があえて私に言ってくれたのは、順調なときは先だけを見てしまう。けれども、しっかり足元を踏み固めながら前に進まないと、先に進んでからでは取り返しがつかない足元の狂いが生じていることだってある。だからこそ、今なぜ上手くいっているのか、上手くいってないのであればどこが改善点なのか。どう変化してきたのかが見えるように数値にもしながら、進むことが大切と仰りたかったようでした。

そうだなと納得するだけでなく、経営の立場、リーダーの立場にある人にも一緒に考えてもらえたらと思い、ここで伝えさせてもらいました。

あなたは今と先、ともにしっかり見えていますか。

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