部下のやる気を引き出せるのか

最近の事でした。「部下が全然燃えない。なんとか部下のやる気を引き出せないでしょうか。」とご相談がありました。詳しくお話を伺うと、そこそこ頑張っていると思っていたら、目標も達成できず、燃えることもなく、突然辞めると言ってやめていってしまったので、他の残ったメンバーも予備軍だから、何とかしたいと仰るのです。(これ以上は詳しくお話できませんのですみません)
あなたは、これだけを聞いてどう思いますか。

私は、上司(以下Aさんとお呼びします)が、どこをどうしたいのか解りませんでした。
部下を燃えさせたいの?
自分がやる気を引き出せるようになりたいの?
目標を達成させてあげたいの?
辞めてほしくないの?

当然、私に相談されるまでにいろんなことがあり、どうして良いか判らなくなったので、私に相談されたのだと思いました。なので、更に詳しく聴いていくうちに、「とにかく仕事が面白いと感じられるようになれば、自然に目標も達成でき、活き活きし、仕事も辞めたいとは思わなくなるのではないか」という事でした。

どこかで聞いた話だなあ。
そう、私の勤めていた会社でも以前、離職率が問題になった事があり、同じような所で、私達がどう「面白い」と感じてもらえるかを考えた時期がありました。

が、正直なところ、「面白い」と思うのは部下であって、面白いと私達が思うことを押し付けても上手くいかず、まさにその人が「面白い」「楽しい」「時間を忘れてしまう」というような事を引き出し、仕事と繋げる事ができたら、それだけでいいんじゃないかと。
「ほら、面白いだろ!」と無理矢理面白がらせる事はできず、その人が面白いと思う「ツボ」をくすぐる事の方が効果的だということです。

Aさんに聞いてみました。
私「部下の皆さんのやる気のツボってどこでしょうか。きっとそれぞれだとは思いますが、いかがでしょうか。」
A 「それはですね、観察している限り◯◯や☓☓だと思います。」
私「だと思う、なのですね。確認されたことはありますか。」
A 「いやあ、ないねえ。観察していればそこそこ解るよ。」
私「さすがですね。では、私のやる気のツボはどこだと思いますか。」
A 「うーん、付き合いがいつもじゃないけれど、人と関わる事でしょ。」
私「あたりです。さすがですね。でも、もう一つあるんですよ。わかります?」
A 「えっ、まだあるの?」
私「そうですよ。人とかかわれないときでもやる気になれるツボです。」
A 「ああ。正直解らないね。でも、部下も1個しか知らないなあ。そうかあ、確かに挫けた時とかにも頑張るためのツボもあるはずだよなあ。」
(その後、自分のツボについて語ってくださいました)
A 「やっぱりこれは、本人にきいてみないと解らないね。実は上手くいっている時のツボより、上手くいかない時のツボの方が大切なんだよなあ。仕事なんてそうそう結果の出ることばかりじゃないしね。(笑)」
私「そうですよね。ほんと、仰るとおりですよね。」

こんな会話の後、すぐに部下と話してみたくて、すぐに私に「ありがとう」とお礼を仰って、職場に戻って行かれました。

やる気を引き出したい時がどういう場面なのか考えてみると、多くの場合はマイナスな感情になっている時ではないでしょうか。
その時に、やる気を出せ!と言っても、なかなか重いものがあり、結果として無理をして病気になられる方も少なくないように思います。

だったら、そんな時でもこれがあるから頑張れるんだって事が認識できたら、つらい時期だと思うその時期が、成功へのプロセスに変えられるのではないでしょうか。
やる気を引き出すと一言で言っても、いろんな場面によってどう引き出すかさえも変わってきそうですね。

詳しくは、またいつか。。。

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