会議の思考を集中させたもの

一昨日(2010年5月28日)の事ですが、とある企業の会議を運営しました。いつも考えているのかもしれないけれど、それでもいつもより深いと思えたことで、参加者の満足度が上がっていました。一体いつもと何が違っていたのでしょうか。

この「いつもと何が違っていたんだろう?」という事についても参加者と共に振り返ってみたのです。
第1点がこの「良い時の振り返り」ではないでしょうか。
何か問題があったときの原因追求は当然のことながら行うでしょう。けれども「今、何が良かったのか」を振り返ると、次に同じ事が意識して起こせるわけです。
さて、この時何が起こっていたのでしょうか。参加者の声も踏まえて以下に書きます。

1.何を言っても「間違いじゃない」つまり、正しいを求められない場がありました。
  具体的に言うと、「批判をしない」「犯人探しはしない」というルールがありました。でもルールだけでもなかなかいえないのが、何故言えたのか。
2.このフリーディスカッションの前にアクションラーニングを行っていました。この会議で質問のやりとりをしていたことで、みんなが一つのことに対し考え、解決策を導きだしていくという過程を経ていたために、既に参加者の中に自分の体験と照らし合わせた考えがぼんやりと浮かび始めていたこと。発言がなくても、質問は浮かぶようになっていたことなどが大きな要因になったのかもしれません。ここで、場が出来、全員が同じ立場で発言できるようになっており、意見を言うことを抑制されている部分もあったことで、フリーになった時に、「発言したい気持ち」や「その人の助けになりたい気持ち」が言葉として出てきたように感じました。
質問をされることで人は脳に空白を作るという話しをした事がありますが、まさにその状態が起こり、自分から発言や質問がしたくなっている状態があったのではないでしょうか。

そして、大切な要素だと思われるものが他にもありました。
3.適正人数です。人数が多すぎると自分が発言しなくても・・・という気分になったりするかもしれません。けれども、見渡せる人数だと自分も参画しなくてはと思うのでしょう。誰も黙っている人が居ませんでした。適正人数が何人なのかは、テーマによっても違うと思います。けれども、その時は6名でした。しかもメンバーは同じ部の人ばかりでなく、他部署の人が集まっていることで、ちょっとした別の視点が生まれたりしやすかったということもあったように感じます。

参加者からは次のことも加えられました。
4.相手の意見をちゃんと聴いているよね。だから次の発言が繋がっている感じがあった。と。自分の発言しようとする意見に集中するのではなく、他の人の意見はどうなんだろう?と耳を傾けられていました。

5.進行役の雰囲気も大切。進行役が和やかな雰囲気を態度で示したり、呼び水を撒いたりしながら、進行していることもあったのかも。これも参加者からの発言。

こうした事は非常にその場の雰囲気を明るく保ちながら、しかも安心していられる場が作られることで、参加者が考える事に集中できたことがあったのだと痛感しました。
何を話すのか、何を決めるのかもないと話は進まないですが、その場をどうマネジメントするのかは会議の質さえ変えてしまいます。

今回の場合、アクションラーニング後のディスカッションであったことも大きな成果だったのだろうと感じます。
場作りって会議に限らず、仕事でも家庭でも大切な事なのでしょうね。

あなたの周りの「場作り」はどんな状態ですか。

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