一緒に観ること、個別に観ること

お花を眺めていて思いました。チューリップだったのですが、同じ種類のお花が一塊に植えてあり、いろんな種類のチューリップが並んでいるんです。黄色いじゅうたんのような部分と赤いじゅうたんのような部分。綺麗だなあって近づいていくと、そのチューリップの種類の名前が書いてあります。同じチューリップに見えるけれど、違うんですよね。

そんなの当たり前と思うかもしれませんが、種類によって、丈が長かったり、短かったり。花びらが大きかったり、小さかったり。色が黄色だったり、赤だったり、ピンクだったり。花びらの淵がギザギザしていたり、すっと直線に見えたり。お花の咲く時期が今だったり、もう少し後だったり、夏だったり。本当に同じチューリップ畑の中にも沢山のチューリップがありました。
しかも、その中にも、早く咲くもの、丈が短いもの、などもあったりと、同じ種類であってもそれぞれ、日当たりや水の量、周りの養分の関係などもあるのでしょうが、違う品種かのように違うものもありました。

チューリップと一まとめにすることで、お花の統一感もあるし、安心して見られるという事もありました。けれども、それぞれ一つ一つのお花が違うからこそ、長い期間楽しめるものでもあるんだなと感じました。また色の切り替えが演出されることで、更に美しく見られるのだなと思いました。

それぞれのお花がそれぞれの役割を果たし、それぞれの個性をもち、引き出されているからこそ、このお花畑全体が綺麗に見えるんだなと思うと、組織がお花畑で、作り上げた人達がリーダーであり、マネジャーなんだなって、組織に喩えちゃう自分もなんですが、思いました。

リーダーは前に出てひっぱるだけでなく、全体のイメージも全体を見ることも大切だけれど、そのために個々の特徴を把握し、マネジメントしていく事も大切な仕事。それがあって、初めて全体としての成果として一つのものを作り上げることができるんですものね。

チューリップは、その全体の中で自分の占めている役割っていうのは見えないかもしれないけれど、これが人だったら、一緒に全体のイメージも共有できたら、より活き活きと、力強く咲くことができるんだろうな。

そのチューリップ畑の周りで、全部咲いていないチューリップたちを囲んでいた、桜、梅、ビオラ、菜の花、パンジー達も綺麗でした。四季を通じて楽しめるその施設は、本当に多くの組織のあり方が隠れていました。
次の四季のために、育てられている苗たち。余計な所に栄養がいかないように手入れされる雑草。日々見てないと見えないでしょうに、しっかり手入れされて咲き誇っているお花は本当に綺麗でした。

人を育てるのも手間暇係るものなんだと思います。それを安易に切り捨ててしまっては、こんなに見事な花畑にはならなかったことでしょう。

全体を見ることも個々をみることも大切であり、育てるためには個々に手間暇かけることを惜しまない。
ついつい忘れがちになってしまうことだけれど、この地道な繰り返しが、立派な全体像を見せてくれるんですよね。

お花を見て感動し、それを組織に置き換えて、また感動し、香りを感じて感動し、雑草を取っている人達をみて、また感動し、何度も何度も感動できた事を幸せだと感じられました。
本当に有難いことですね。

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