「全員経営」という発想

昨日(2011年1月4日)に致知という月刊誌を読んでいました。するとホンダの創業者・本田宗一郎さんに一番叱られたであろうという方と、ファーストリテイリングの柳井さんの対談が載っていました。
二人が本田さんの考え方とドラッカーさんの経営論について語っている対談でしたが、その中で本田さんが大切にされていた考え方の一つに「全員経営」ということがあったようです。

全員経営とは、従業員が上下左右関係なく、一緒に考え、「自分が経営者ならどうするか」「(本田さんのこだわりの)世界一か」を追求していくことだったようです。そのために他部門にわたる人達が、一つの場所に缶詰状態にされて、アイデアが湧くまで出てきてはいけないという過酷な事もあったりしたそうですが、社員にとっては、横一列だからこそ本当に真剣に「世界一か」「事業としてなりたつのか」なども考えたそうです。社長もその一人として、同じように一人のアイデアを出す人として参画するのだそうです。

こうしたことが、「責任は自分にある」という思いを自然に植えつけるだけではなく、「自分がこの会社を支えているんだ」という自負につながり、やりがいをもって仕事をしていたのだそうです。
そんな事を伺いながら、柳井さんも影響を受け、同じようなことをして今があるとも話していらっしゃいました。

「やれない」ではなく「やるためにどうしたらいいか」を考える。グローバルな視点(世界一)を見据えることで、視野が広がり、発想も豊かになる。そんなことも話していらっしゃいました。

二人のやりとりを聴きながら、「全員経営」=「自分の責任であり、自分が会社を支えているんだという誇り」というものを感じたのと同時に、とにかく「そう思ったらやってみる」というチャレンジ精神が大切な事を感じました。
何となく、ここには、自分の思う事を口にするようになる社員を受け入れる度量もリーダーに問われる気がしました。リーダーも社員もそれぞれの捉え方の変換が必要なのでしょうね。

二人の良く使われていた言葉に、「企業は人が作っている」「心は形になって表れる」というものもありました。

読んだ感想だけれど、今伝えたいと思い、書かせてもらいました。

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