自分が持っているものに目を向けるということを意識したことがありますか。私は小さい頃から苦手でした。なぜなら完璧主義の父の教育と、人が持っているものが自分にないことで羨ましく思ったりしていたからです。結局、人の良いところは見つけられるのに、自分には赤点をつけるプロだったのです。そんな私が変わってきたのはどうしてなんだろう？どうして変われたんだろう？と考えてみました。
私は、100点や一位でないと、いつも父に怒られていました。「こんな事も分からんのか」「こんな事も一位になれんのか」以前はそんな父に怒られている夢を見たこともありました。しかし、これも人と比べていれば世界が広がる分だけキリのない話なんですよね。小学校から中学校、中学校から高校～とどんどん成長していく中で、目の当たりにしてきました。
そんな私が、結婚を機に親元から離れたときに、親がどれだけ守ってくれていたのかを知りました。そして、自分がどれだけ自分の意思を抑えてきたのかも知りました。けれど、その頃には何を抑えているのかさえ分からなくなっていました。けれども、相変わらず人の良いところだけははっきり見える。
もがき苦しんでもとにかく前へ前へ進んでいる感覚さえあれば何とか光は見えてくると信じていました。これは小さい時から好きだった説法やその説法の話しをしてくれる父から聴いた事でした。
そんな月日が流れ、このままでいいのかともがいている頃に自己啓発的な研修に出会いました。その時に自分がどんな人なのか分からなくなっている自分を垣間見る事ができたのです。
人から「里江さんは○○な人ですね」と褒められても、「そんな事はない。私はそんな人ではない」なんて思っていたのです。でも、自分の出来てない部分ははっきり見える。
ある日、コーチとのやりとりで悪い部分も違う方向から見たらよい部分になるという事を気付かされました。そうみてみると、人の良いところを直観でも感じることのできる私はすごい！と思えるようになったんです。
日とってすごいですよね。一箇所でも自分を肯定できると、自分の存在価値を見出せる気がしました。自分のよさをもっと人のために役立たせることはできないのかって思いました。
もしも私が他人だったら、どんな良いところを持っているか探してみようとも思いました。けどもなかなかこれは自分にとっては当然だから難しかったです。自分が「分析力がある」「この人は人を見抜く力がある」と思った人に、自分の印象を聴いてみたのです。
その人たちが言ってくれたことが自分が持っているものだと信じることにしたのです。
だって、その人達の言葉を否定してしまったら、唯一自分の持っているよさも否定することになってしまうのですから。
その言葉を信じて、自分が持っている能力を信じるようになったら、どんどん自分自身が変わってきました。自分を知るだけで、人への関わりも変わってしまうことを実感しました。
また自分を信じられない人は人をも信じることができないという言葉も理解できるようになりました。
年末になり、改めて名刺の整理をしていると、出会って名刺交換された方々の顔や発言が浮かんできました。「この人はどんな人だったろう？」とすぐに思い浮かばない人もありましたが、視覚的な私はその時の映像を浮かべると、「あああの人だ」と思い出せました。それぞれのよさが目に浮かんできます。
大勢の中で、名刺交換のときしか話せなかった人でも、やはり良さは覚えています。改めて、自分のよさを意識して、磨き続けてきた賜物だなと思えました。
自分の苦手な事（デザインなど）を人に任せようと思って、今年はホームページやブログサイトなども作り直しました。まったく違った印象になっていることと思います。
経理などもシステムに任せることにしました。結構自分ひとりでやっているとここの部分に縛られてしまうのが自分では気になっていたので、解放されて、自分の信念に副ったことをできるようになりました。
自分が信じた人が私のために言ってくれたことは、まずは実行してみようと決めてやっています。これは最近は当然になってきました。
これも自分で全てやろう！というところから、自分が信じる人たちに任せてみよう！に変化したからだと思います。
今はこう思います。自分が持っているものが多くある必要はなく、一つでもあれば自分を信じることもできると。
欠点をみつければきりがなかった私が、たった一つ信じきれるようになったことで大きく変わったんだと今は確信しています。
人が持っているものにこれからも敏感に、そして伝えていける自分で居続けることが「私らしさ」なんだと思っています。
あなたが持っているものは何ですか。
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