指導は本当に難しい

早くその場と個々を観察し、その人達に対応した指導をしようとすることは徐々にできてきていてもまだまだ発展途上です。
その私が、この数年、年に数回ではありますが、「smilecoachさんのように指導できる人を育ててほしい」と、いきなり練習の場ではなく、本番でお会いする機会をいただいております。

凄く成長していて嬉しいのですが、私の指導は本当にこれで良いのだろうか。

指導をしている相手をAさんとすると、Aさんは、私以外にも数人の方々から指導をされています。その恵まれた環境を生かして、凄く成長されていらっしゃるのが見受けられます。

けれども、ふと昼食の時に他の方の指導の仕方や、今日の気持ちに関してAさんがお話してくださったのです。

何度も声にだして、練習するしかないので、練習して、見てもらって、お一人は直属の上司なので、本当に時間をかけて指導をしていただいているようです。
そのおかげなのか、本当に話すことに関してはしっかり伝えられるようになっています。

もうお一人は、「それでは信頼されない」「こうじゃだめ。こうしなさい」と厳しく指導をされるそうです。けれども、その指導者もまた、会う機会も少ないからこそ、既にお客様を前にしてしまっているわけだし、しっかりやらなければ失礼であるということを伝えた上でのご指導なので、痛いけれども、勉強になっているようです。

そのお二人のギャップにAさんは「すみません、厳しく指導された方のことがトラウマになってしまって、全くご飯が食べられません。」と食事を持っていらっしゃったのですが、喉を通らないようです。
それでも、「気になるところがあったら教えてください。」とおっしゃるので、成長しているところと、私にはない良い点を伝えた上で、「けれど、せっかくなのに語尾が伸びるのが気になるかな。」という点と、もう一つも具体的に伝えさせていただきました。

Aさんの凄いのは、午後、その点をすぐに修正した点です。休憩時間にも、修正できていることを伝えると、少しホッとしたようでしたが、自分の中での変化を感じられるほど、お客様のことに目がいかないようです。
けれども、確実にお客様との対話は増えていましたので、これもまた成長だとは思います。

トラウマを抱えている人にどう指導するのか、非常に悩みましたが、私のできるのは、いつも同じように「良い点、強み、更に」という伝え方。でも、年に数回しかお会いしない方に、それで本当に良かったのでしょうか。
トラウマになってしまった程の衝撃を与えてられたのはどうなのかわかりませんが、その場が本番だからこそ、プロとしてしっかりやってもらおうとする(私もプロとして最低限はできている前提です。プロとして妥協して良いと思っているわけではないです)のも、当然のことかもしれないと思うと、私の年に数回の指導はこれで良いのだろうか。

終わってからも、みんなにちゃんと伝わっていたこと、学んだとおっしゃっていたことを伝えた上で、更にどうしたら良いと思うかを話をしました。けれども、その後の変化を拝見できるのは、半年から1年近く後になるわけで、その間はどうなのだろうか。

もう少し他に方法はないだろうか。
Aさんが成長していることを感じながらも、こうしたことを考えている私が居ます。

人を育てる人を開発する。
私なんかがおこがましくできるほど、自分も立派じゃないですが、Aさんから、指導に対しての新たな課題を頂いた気がしました。

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