最後の減速は何か

何かをやり遂げようとするとき、最後の最後までやりきれるのか。
最後に減速する人が多いのはなぜなのか。

私も、部下も、娘もですが、最後の最後で失速してしまう人が居ます。それはなぜなのか。
ゴールが見えた途端に安心してしまうから。
だからこそ、減速してもやり遂げられる人と、同じ速度でやり遂げる人、そして失速して目の前で終わる人が出てきます。
この三者の違いは?

学術的にはきっといろんな視点で語られているのでしょうが、失速して終わる人も、きっと同じように「終わった」というイメージは持ち、そのイメージで満足しているので、失速したとは感じていないのではないかと思います。

娘を観ていて感じたのは、夏休みの宿題を全部終わらせるんだ!と意気込んでいた時には本当に頑張りました。が、あとひとつとなった時に、「いつでもできるからもう大丈夫」と終わってしまうんです。結局、夏休み終了間際にバタバタしながらも、「間に合った達成感」を感じているのではないかと。

失速しないで終われる人は、「早く終わった達成感」を感じるのではないでしょうか。
減速してでも終われる人は、「余裕を持って終わった達成感」を。。

同じ達成感を味わうにしても、味わい方が違うのではないかと感じました。

今だから言えますが、前の職場では、みんなには納期を前日にして伝えていたものがたくさんあります。
なぜならば、忙しいのは解っていたのですが、全体的に「ギリギリ間に合った達成感」を優先していた気がします。そうなると、お客様先に着くのがギリギリになり、お客様にとっては、「ギリギリの達成感」しか選択肢がなくなってしまうのです。
私達はどの達成感か選べるのに、お客様には一つの達成感の味わい方を強要する形になるのは、いかがなものか。

もちろん、忙しいので、順位をやりくりするくらいしかできませんから、すべてがすべて、前日が納期と言っていたわけではありませんが、早めに納品しておかないと、お客様も困るであろう、選択肢が一つではきついであろう、というものに関しては、前日納品と現場には伝えていました。

そうすることで、その日が納期と感じている現場は、「ギリギリの達成感」を味わえますし、その中でもやりくりをして、「ゆとりのある達成感」を味わえるものが出てくると思います。
そうして、納期で「減速」する事を考慮した指示を出していたのは、今だから話せる事です。

けれども、思うのは、基本的に減速や失速する人が多い、という事を知っていれば、自分自身で期限を前倒しするというのは有効だと思います。にも関わらず、まあいいや、って減速してしまうと、本当に後からバタバタします。

これは、「緊急ではないけれど重要」な事を後回しにしちゃう事と似ていると思いませんか。
緊急でなくても重要な事は、いつか緊急で重要な事になってくるのだから、優先順位を上げたい。それには、自分がいつまでにやるんだ!と決めておかないと、減速、或いは失速してしまいがちです。
「達成感」の味わい方はそれぞれですが、その後のお客様の事を考えると、選択肢を残しておきたいものですね。自分自身にも戒めながら。。。

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