フィードバックをいただくことの大切さ

ある企業様で、360度フィードバックを実施しています。
そのタイミングが、本人が希望したタイミングで行っているのですが、フィードバックをされてわかることがたくさんあります。

フィードバックをもらった人が最初に仰っていたのは、「私は部下に嫌われているんだなあ」ということでした。
明らかにできていることも「できていない」と評価されている項目があることで、感情として受け取られたようです。

確かに、自分が苦手な人だと、フィードバックする側ならそうなってしまうかもしれません。見ても「悪意」として受け取ってしまうからです。きっと、上司はそのことを薄々感じていたのだけれど、フィードバックをもらったことによって「決定的」と捉えたのだろうと思います。

けれども、私は感情だけで終わりにしても良いでしょうか。というお話をして、細かくつけてくれている内容に目を向けて、「感情論に見えるのでしたら、今回は自分で自分を撮影してみませんか。」ということで、撮影をして、一緒に観察をしてみました。

すると、やはり「できているつもり」だったけれども、できていない部分も発見し、少しずつ変化が生まれ始めました。
周りも何もしていないわけではないんだなということは感じられるようになっているように思います。

上司がおっしゃるように、「嫌い」という感情が入っているとしたら、正直、マイナスからのスタートです。
ですから、自分が考えている以上に、変化を受け取ってもらうのには時間がかかります。「たまたまできただけでしょ」という段階もあるのあ容易に想像がつきますから。

それでも「認めてほしい」「信頼される上司になりたい」「お客様に喜んでいただける存在になりたい」という思いがあるのでしたら、せっかく見てもらったフィードバックを大切に、自分を変え続けるしかありません。

その変化を見られるのもフィードバックではないでしょうか。
感情論にならないように、5段階の段階さえも「こうであれば3」のように細かに設定したからこそ、見えてきたものもあります。
それでも感情が入ってしまって、見てもらえない部分もあります。
が、その関係性も少しずつ変化しているように思います。

きっと部下のことを信用してなかったのは、上司で、それが「嫌い」になったのではないかと思います。フィードバックをもらうことで、上司自身が、フィードバックを受け取れるようになってきて、部下を信用し始めているように思います。

フィードバックは、もらった内容も大切ですが、「相手(の評価)を信じる」という、相手を信じることさえも促すように感じました。
これから、上司が部下を信じ、少しずつでも関係性が良くなり、更には「信頼される上司」になられることを、近くで見守っていたいと思います。

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