リーダーが変わるつもりはあるのか

変革等を妨げるのは、実はリーダーなのかもしれないなと思いました。
変化は望むけれども、大きな変化に関しては、リーダーが妨げになっている場合もあるように思いました。

小さな出来事なのかもしれませんが、こんな事がありました。
チームメンバーが上手く自分の本領を発揮できていないと思うチームリーダーAさんと、Aさんの上司Bさん。
どうしてもAさんの実力を発揮させてあげたいと、色々試しているAさん。
Bさんに話すのですが、Bさんは「確かに気になるよね。Aさんが一番近いのだから、あなたが何とかしてほしい。相談には乗りますけれど・・・。」という状態で、相談に乗るよと言いながら、どこかAさん任せになっているようで、相談しやすい状態ではありませんでした。

とは言え、Bさんも気にしてないわけではないんで、外部の専門家から、そのメンバーについてどのような関わりが良いのかを探る事を提案してくれました。

AさんとBさんは、早速、メンバーの状況を話し、何が原因で、何をしたら良いのか、を話しました。
Aさんが、メンバーとの直接のやりとりをしているので、Aさんが専門家からの質問にはほぼ答えました。

すると、専門家からこんな言葉が帰ってきたのです。
「そのメンバーは非常に追い込まれた状態にあると思います。そして、Aさんも同じように疲れ始めているように感じます。
 その原因についてですが、実はBさんにあるように感じました。
 そのメンバーさんに直接、怒鳴ったりしたことはありませんか。」と。

正直、寝耳に水のような展開に、AさんもBさんもあっけに取られました。
Bさんは、「正直、Aさんの関わりが少なかったせいだと私は思っています。確かにかなり前に怒鳴ったことはあります。しかし、それが原因だとするならば、今頃その状態が出ているのがおかしい。」と。

専門家は、改めてAさんに訪ねます。「その状態は最近の事なのですか。」と。
Aさんは、静かに答えました。以前からです。

このやりとりを聞いていて、あなたはどう思いましたか。
私には、「メンバーの事をAさんに任せきりにしているのに、怒鳴った事があるって、それって?」と不思議に思いました。

そう思うと、専門家のお話はなるほど!と納得をさせられるものでした。
が、Bさんは、その後も何度も首をかしげ、専門家の見解が間違っているんだと言わんばかりに、その間のメンバーとAさんのこと、特にAさんの事を話していました。

それでも専門家は、「何度もすみませんが、Bさんが原因だと言うことにして頂いて、これからの話しをしたいのですが。」と、時間の関係なのでしょうが、先の話に移っても良いか、同意を得た上で、先に話を進めました。

専門家がBさんにお願いしていたのは、メンバーともう少し会話をしてあげて欲しいということでした。
仮に怒られた事を気にしているかどうかという事が明確になったところで、解決にならないかもしれませんし、誤解であれば、その誤解を解く会話が必要ではないでしょうか。

今は圧倒的に会話が足りない気がします。と専門家がお話をするも、Bさんは「Aさんに任せてあるのに、私がでしゃばるわけにいかない」「Aさんが色々と試してみて、最近のメンバーは変わり始めている所なのだから、もう少し様子をみればいいんじゃないか。」など、私から聞いていると、Bさんの「変わらないぞ!」という叫びが聞こえてきそうでした。

実はたまたまその場に居合わせていた私は、何かを変えようとする時、一人だけが変わろうとしてもかわらないのではないかと思いました。
少なからず、メンバーも抜け出したいだろうし、Aさんも色々と試しているようです。
が、Bさんは変わる気はないように感じました。専門家は最後には言葉を選んで、誤解をされているとしたら、その誤解を解くためにも、とお話をしているのに、相変わらずAさんとメンバーを評価するような話をするばかりで、変えようとする意思は感じなかったのでした。

結果、今そのチームは、更にメンバーを追い込んでしまわぬよう、Aさんは必死に会話をしようと一緒に居てあげるようになっていますが、Bさんには何も変化がなく、メンバーも変わる様子が見えない状態です。

これからの事を見ていると、企業の縮図のような気がしました。
上ほど、信念あるからこそ、あまり柔軟に変化をしようとしないのかもしれないなと私は思いました。

さて、私が関われる事などはほぼないのですが、なにかあるとしたら、何ができるのだろうか。
ふと、そんなことを考えてしました。

メンバー自身も苦しんでいると思います。何かしら、周りが関わることで、メンバーも本領を発揮できるようにサポートしていきたいものです。そのキーマンは、リーダーなのでしょうね。
リーダー自身が自らも「変化を恐れない」は身についているとは思いますが、「自分の影響力」を改めて振り返り、謙虚に受け止める気持ちも必要なのではないでしょうか。

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