儀式って大切

卒業のシーズンを迎え、学校でも職場でも新たな方々を迎える前の別れの時期です。
そんな中、卒業式・退任式などの「式」というものがいかに大切なのか、改めて考えさせられました。

今年卒業を迎える学生が、こんな事を言っていました。
「在校生の時は、面倒くさいなと思っていたけれど、終わってみると、その次の日には先輩方は居なくて、もっと感謝を伝えておけばよかったと後悔した。
 卒業を見送られる側になって、これだけ多くの人たちに助けてもらっていたんだ、見守られていたんだって思えたのは、親や後輩達が参列してくれたから。
 正直、見送られる側になれば、面倒ではないと思ったけど、結構面倒だった。でも、式のおかげで、感謝したりすることもできたし、見守ってくれる人が居ることを感じられた。やっぱり大切だよね。」と。

確かに、形式がある式というのは、堅苦しく感じる場面もあるけれど、形式があるからこそ、じっくりその場に居て、振り返る事があったり、流れが解っているからこその安心感がある。
 略式なども多くなっていると思いますが、やはり式というのは、「報告のため」の式で、見守ってくれた人たちにその瞬間も見守ってもらい、見守られる側は、その人達の存在に改めて感謝できるとても重要な儀式なのだろうと感じてしまいました。

日々の一つ一つの事柄もそうですが、何のためにするのか?を考えもしないで、ただ言われたから、望まれたからしてきた私にとって、今頃意味が解ることもあります。それはそれで、良い経験ですが、その時に自分で意味を見出すことができていたら、その時の一つ一つの言葉や、立ち会う人たち、その時間を作ってくださった人たちの事も感謝しながら、関われたのではないかと考えてしまいます。

望まれたことは応えたい、と思ってしまう私が私なりの意味を見出すのは、容易ではないのかもしれませんが、その時その時で、自分なりにそこでしか出来ない体験を大切に感じ、考え、味わっていきたいなと思いました。たとえそれが、儀式という形ではなくても・・・。

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