母は偉大なり

昨日、実母が会いたいと言って自宅に来ました。
人の心配をすることが性分な人なので、私や娘の心配をしてくれているのですが、会いたい理由はそこじゃないはず。人の心配はするけれど、心配をかけたくないと思う母だからこそ、会いたい、という時には、何かがあります。
すると、時折涙ぐむんです。
その涙が、「この母の子に生まれて良かった」と思わせてくれました。

人の心配を察知する人なので、本当に心配で来たのかなと思います。
けれども、隠れていたのは内孫の事です。私から言うと甥っ子。
ずっと気持ちを押し込めてきたんだろうと思いますが、どこかで心を開放する場所を探していたのでしょうね。それが、心配をかけたくないはずの私のところ。

話を聞いていると、孫のために涙を溜めている母が居ました。母もそのために結構な時間を割いているのも解ります。私にできるのは聴くこと位。だからジッと聞いていると、「あっ、そろそろ食事の準備の時間だよね。長居しちゃったね。聞いてくれてありがとう。」と帰ろうとします。
まだ良いよって言っても、孫も帰ってくるし、と人のことばかり。

「お母さん、たまには自分の事も大切にしてね。聴くだけならいつでも聴くから。元気で居てくれるだけでも安心できるんだからね。」と言うと、また目を潤ませながら、
「お母さんは、あんた達の心配していることが好きなんだから。小遣いもいつまでもあげたいからバイトもするし、元気で居るから大丈夫。任せなさい。
 それより、あんたこそ、お家も仕事も大変だろうけど、がんばりゃあ。何言われてもがんばりゃあ。お母さんはずっと応援してるから。今が一番つらい時だろうけれど、仕事は辞めたらあかんよ。あんたから仕事とったら、何が残るの?お母さんと同じでじっとしてられないんだから。あんたは心の強さは持っているんだから。それでも疲れたらいつでも休みにおいで。あんたの親孝行は私に心配させることだよ。」

母の事を思い伝えた言葉以上に、母の言葉は大きかったです。思わず、私の目頭が熱くなってしまいました。ああ、この母の娘に生まれて良かった、と思いました。
受け継ぐものがあるのなら、母のように器の大きな人になりたいなと思わされました。

私の娘にとって、私はどんな母に見えているのだろうか。
私の母は家族が一番だし、父は友達や身内が一番って人でした。私は父に似てしまっているとしたら、きっと娘にとっては良い母親ではないんだろうと思います。
でも、応援してくれる人が居るからこそ、もがいている時の私も、娘とがっつり関わっている時の私も、どちらも私らしく精一杯逃げないで向き合っていこうと思います。続けているうちに、いつか娘にも、自慢に思ってもらえる母親になっていたらいいなと思います。

今を大切にすること。
私の最近のテーマなんだろうと改めて思いました。

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