あなたは誰を見ているのですか

会社で、あなたが見ているのは誰ですか。

ある企業様で、モデルになる上司がいらっしゃって、その方に認められたくて一喜一憂しているAさんがいらっしゃいます。(Aさんに許可をもらった部分のみ掲載)
Aさんが、モデル上司に「もう少しこうした方がいいよ」と言われると、ずっとそのことを実践するために頑張るという素直さはあります。

けれども、私にはどうも違和感・・・・。
これでこの人はそのモデル上司に近づけるんでしょうか。近づきたいと言いながら、本当に近づけるのかなあ。

Aさんにも聴きました。
すると、「多分無理です。いちいち聞かないと、わからないんです。なんでそうしているのか。」と。
だったら聞いてみませんか。とお話をすると、すぐにその後に聞いてみたそうです。そして、Aさんは気づいたのは、「考え方が違う」という事。

どう違うのかを話していると、「モデル上司さんは、視野が広いんです。私も真似しているんですけど・・・」と。
すみません、黙って居られなくて、「私には、Aさんがモデル上司の真似はしていても、同じような考え方をしたいと真似しているようには見えませんが」とお伝えしました。

目がウルウルとしてきて、今にも涙が零れそうになりながらも、「私は上司しか見ていません。上司が何を見ているか、という事について考えた事もありません。やっていることしか真似してないと思います。これでは、上司のようにはなれないですよね。」と。

少しの沈黙の後に、Aさんが「上司は、お客様を見ているのに、私は上司しか見ていません。もう少し、上司が見ている世界を上司の目線で見てみたい。」と。

その後のAさんは、徐々に変化していらっしゃっていますが、ふと同じようなことは多々起こっているように感じました。
「お客様より、上司に怒られないように」とする部下。
「仲間より、自分の出世ばかりを考える」同僚。
そういう人ばかりではないでしょうが、今、その観点で見るの?という人が少なくない事は、自分も含め知っています。

だからこそ、迷った時ほど、今誰を見ているのか、を考えたいものですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました