本当の「いい人」とは

本当の「いい人」とは、相手のあり方などを受容した上で、相手が望むことのために、相手のために、苦言さえ呈する事の出来る人なんだと私は思います。

私は、男性的だと思っていたのですが、単に性質だけだったようで、全くどう見られているかなどは気にしたことがありませんでした。とは言っても、自分なりのこだわりはあったつもりなのですが、そうでない部分に関しては、無頓着で、見かねた母が私の洋服も買ってきて「これ着たら?」と、渡してくれていた位です。
私のこだわりが、「物を大切にする」だったので、愛着のある服をずっと着るし、直してでも着るって程だったのです。

しかし、学生時代はTシャツにジーンズで良かったものの、社会に出てから、何度か身なりについて指摘されたことがありました。

秘書課に居た時の男性上司に、「もう少し靴を考えたら?」「欠けた歯は直したほうがいいよ」「もう少し痩せた方が良くない?」など。言われて初めて気にする事が多かったのですが、すぐに直さないものもありましたが、靴に関しては、言われて初めて気づいた点でもありました。

次が、結婚後の職場で、「そろそろお化粧した方が良いんじゃない?」「髪、伸ばしてみたら?」「眉は濃くても、描いた方がいいよ」など、一番気にしてない部分を指摘された時には、「お客様に対して失礼なのかな?」と考えたりしたものでした。
最初は受け流していましたが、何度も言われた事で、やっと30歳の誕生日をきっかけに、お化粧も少し始めました。(肌が弱く、始めるには勇気が要りました。)

リーダーとなった時に、リーダーにはリーダーにふさわしい言動があると、研修で学び、実践をしたりもしました。立ち方から視線の配り方まで、みっちり教えていただきました。

そして、コーチ業・講師業を始める頃に、「あなたのようになりたいと思わないでしょ。これからの業界なんだから、あなた自身が輝いてないといけないわよ。」と、お化粧や色について、直接アドバイスをいただき、今までの事も思い出し、身なりを気にするようになりました。

とは言え、本質が変わるわけではないので、今では、業を行う際の身なりだけでなく、気持ちの切り替えのスイッチができたように感じています。

こうした今の自分の背景には、そうした私の事を思って言って下さる方がいらしたり、自ら言ってもらえる場に出向いた事もありましたが、言ってもらわなければ解らないことを言っていただける事のありがたさを感じました。

この事に気づくまでの私は、何も言わず、混乱を避け、表面的に「いい人」で終わっていたと思います。けれども、今は、相手を思うからこそ、伝える事は「痛い」と思われようが伝える場面では伝えようと思えるようになりました。
それは「真の愛情がないと伝えられない」と感じているからです。

これが「愛情」と受け取って頂けない関係性だと、「評価」や「批判」にしか取られないのだと思いますが、信頼関係が確立している人に言われると、最高の「刺激」になるのだと考えています。
だからこそ、関係性も含め、本当の「いい人」というのは、高め合える関係を作れている人と言う事ではないのでしょうか。

私は、コーチや講師として、そんな関係性の人達と繋がれているように思いますし、それが職業上だけではなく、私の日々において、刺激を与えてくれているように思います。
私がそういう存在だと感じている人達が、同じように感じてもらえていたら最幸です。
きっと、本当に「いい人」と感じる人達は、お互いがそう思いあえる関係を築いている人達なのではないのでしょうか。

私が、相手にとって、まだまだ「表面的ないい人」であったとしたら、これから「真のいい人」になっていける関係を作っていけたらと思いました。
きっと、一人では限界があるからこそ、この関係を紡げる人達を広げていくことがこれからの課題になるのかもしれませんね。まずは、身近な家族や、関わりのある企業様、クライアントさん達にとって、そんな「真のいい人」になれるように、更に精進していきます。

あなたの周りには「真のいい人」はいらっしゃいますか。
あなたのことをそう感じて下さる方は、誰ですか。

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