自分では見えないものなのですね

相手にどう見えているのかを客観的に知る機会は少ない。ましてや主観的にどう見えているのかを相手に聴くのは、その相手との関係性がどの位かによって、受け止められるものも変わってしまいます。
だから、敢えて知ろうとしなくても良いんじゃないか、と言うと、そうでもないんだなという事が改めて解りました。

先週は、本当に沢山の研修の機会もありましたし、私自身がコーチとしてのトレーニングを受ける機会もありました。
その際に、やはり自分を知る機会は必要なのだなと思いました。

ある企業のリーダー達が、名刺交換をしてくださいました。その中で、お一人、擦れて汚れた、フニャッとゆるく曲がっている名刺を下さった方がいらっしゃいました。表情は笑顔で、言葉遣いも丁寧です。けれども名刺は少し疲れている様子の名刺。
めったに名刺を交換する業務のリーダーではないようですので、名刺入れも持っていらっしゃらないようですし、ポケットに入れていらしたから汚れちゃったのかな?と好意的には受け取りました。

その後、色んなディスカッションをしているうちに、その方が周りからも「ザクっと概ね良ければ大丈夫という性格だ」という話題になりました。一段と、なるほど!と思いました。
が、本人は、「そんな事ないよ。僕は結構神経質なんだからあ。」と、受け取るより先に否定をし、「みんな僕を解ってない」と怒っていらっしゃいました。

きっと怒って反論されるほど、気をつけていらっしゃる事なのでしょうね。しかし、やはり出ているものは10名が10名、「ザックリ」と仰っているのですから、本人が言葉を受け取らない限り、これからの変化は止まってしまうのでしょうね。

また、ある企業では、リーダーがコーチ的なコミュニケーションが大切だから、と、ミニワークショップのような形で話をさせていただきました。
その際に、リアルな話になった途端、そのリーダーが「それは違うよ。◯◯で☓☓だろ。だから、△△だよ。解った?」と、周りを沈黙させていました。
「皆さん、お静かですね。」とお声をかけると、また、「ほら、話せよ。黙ってたらダメだろ。」と更に言葉を加えられました。「パワーバランスが明確に見えていますね。」とお伝えすると、「あっ、しまった。僕だ。ごめんごめん。」と、仰った後は、静かに話を聴き、チーム自体の話し合いは活発化していました。

私自身もトレーニングを受け、どう見えているかをチェックして頂く機会がありました。
思ったより出来ている部分と、そうでない部分が明確になり、自分のウィークポイントが浮き彫りになったので、これからの強化する部分が解りラッキーでした。その上で、相手にどう伝わっていたのかを伺うと、非常に冷静に受け止める事ができました。

これらを通して、相手が発してくれた言葉を全て受け取る必要はないにしても、自分の成長のために受け取った方が良いものは、受け取ってみる。その上で、どうするかは決めればいいけれど、そもそも言葉を受け取れないと、その人の行動は、何も変化していかないんだなと思いました。

どう見えているのか、ばかりを気にするわけではなく、自分の成長のために、周りとのより良い関わりのために、というような目的があれば、受け取る価値を見いだせると思いますので、闇雲に受け取れば良いというわけでもないとは思います。
けれど、なかなか言ってもらえる機会もないので、そういう機会も作りながら、自分では自分が見えない部分もあるからこそ、大切にしたい機会ですよね。

自分も言っていただいた事を、大切にしながら、早速今からスタートです。
今日も早朝から遅くまで、長い一日ですが、いただいたフィードバックを大切に、今日からの変化を楽しみたいと思います。

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