ハードルは下げず、イメージのハードルを下げる

上司や講師をしていて、以前から良く思う事は、「身につけて欲しい基準を下げたくないけれど、軽やかに取り組んでもらえるようになったらなあ」ということです。
これが、最近、相手の反応を見ていると、出来ているんだなと思うようになりました。

私が以前と違う何をしているのか?を改めて分析してみました。

凄くシンプルでした。
「コーチ的に関わること」

例えば、やってみる前から「できない」「私には無理」と決めている時には、何があればできるのか。

「私にもできるかも」という可能性が見いだせればいい。

一回で諦める場合には、「今度こそ」と思ってもらえたらいい。

放っておいても、誰かがやってくれると思っている人には、「私しか居ないんだ」と思ってもらえたらいい。

じゃ、どう関わるのか。
可能性については、今日のタイトル通りですが、「イメージのハードルが下がればいい」のかなと私は思います。
だからこそ、既に持っているその人の能力で、上手く活かせてないと思える部分を伝えたり、一緒に見つけるのです。
つまり、自己承認力や自己肯定感を高める結果に繋がると、基準や目標は変わらなくても、何となく手が届きそうだなとイメージできるようになってくることが解りました。
新しいことに取り組むというのは、イメージしづらいから一段と不安になりますが、「自分の活かせてない能力を使えば・・・」とイメージできると、何となくできるかも!と思えるんですよね。
結果的に、コーチングでも行動が促進される事が多いのですが、同じ現象が起こるなと思いました。

失敗した!と一回で諦めてしまう人には、そこから学んだことを振り返ってもらう事にしています。
「なぜ失敗したか」でもなく、まず「この体験から何を学んだのか。」です。
その後に、「では次にどうするか」というステップが必要なのかなと思いました。
きっと個人差はあるのでしょうが、大勢に関わる上司や講師は、一定のパターンがあると、関わりのハードルイメージが下げられると思います。(まさに先ほどの話ですよね。)
だから、ステップを設けてはいかがでしょうか。
1.「学んだ事や得たことの振り返り」(失敗ではなく、次へのステップだと言う認識が持てるようになる人が多い。)
2「次はどうするか」を一緒に考える。(一人じゃないと思ってもらえ、諦めずに取り組むエネルギーを増す事を助ける。)

そして、誰かがやると思っている人には、結果的には相手への承認にもなりますし、責任を与える事にもなりますが、「なぜ、あなたにやって欲しいと思っているのか」を話す。
説得するほど、長くでなくても良いと思いますが、この上司や講師からの「承認」にも繋がる言葉があるとないでは、全くその後の行動が違ってくると感じています。

上記で関わって、何かを始めた時や、再度やってみようと思ってくれた行動が起こった時には、上司であれば、すぐに動いた事に「やってるね」でもいいので、「見ているよ」というメッセージがあるかどうかで、更に行動が加速するのか、失速するのかが変わってくると思います。

正直、当たり前の事のようだけれど、なかなか意識的にしようと思うと、忘れていることや、ついつい期待があるだけに、「残念だ」という顔をしてしまうと、それが伝わってしまうなということがわかってきました。

それくらい、部下や参加者は、私以上が見ている以上に、私を見ている(影響されている)のでしょうね。

分析してみて、自然にできるようになっている事だけれど、改めて意識をしてみたいと思いました。
そうすれば、実際のやってみてほしいハードルは下げなくても、イメージのハードルを下げて、取り組んでくれるように思います。
私達も、そんなイメージのハードルを下げて、部下に接し、部下の成長を支援したいものですね。

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