人への関心の示し方

成果を出すリーダーの方々とお会いして感じた事が共通していました。
それは、人に興味を持っているということです。

とは言っても、どう人に興味を持つのか。どういう点を意識してみているのか。
具体的な内容が、本人たちも言語化できない事はあり、見えづらかったのですが、先日、そのことを明確に言葉にされている方がいらっしゃいました。

それは、「その人がなぜその言葉を発したのか、その人の頭の中をイメージしようとしてみる」と仰っていました。
すると、解らない事が沢山あるから聞いてみたり、こう聞こえたんだけどどうなのか?という事を確認してみたり、それだけでも、相手は無意識に発している言動だったりすることが多く、ハッとして、「そこまで見ててくださるんですね」と、安心感と同時に、その人そのものを認めた形に結果としてなっているという事でした。

また、数多い部下の中で、だれが何をしているのか、してくれたのかを、しっかり覚えていて、「◎◎君が以前言っていたように・・・」「◯◯さんが、いつもやってくれている☓☓なんだけど・・・」のように、「誰か」ではなく、良い点には必ずと言って良いほど、「誰」を明確にして伝えていらっしゃいました。そのことで、周りもやってみようと思えるし、本人にとっては、見ててくれているという思いに繋がっているようでした。

人に関心を示すことで、結果的にその上司の言動も見てくれて、お互いの信頼関係が深まっているように感じました。

上司のスタンスとして、「軽く挑戦してみたら?」「失敗しても大丈夫よ」「成功するばかりが良い事ではない」というスタンスの方が多い事も共通していました。
それは、上記の関心の持ち方にも模索されてきたリーダーの皆さんだからこそ持てるスタンスだと感じました。

私も最初はそうでしたが、成果を作るのは人だと頭で解っていても、どうしても、自分の頭の中に完成図があると、そちらに誘導したくもなるし、部下を敢えて間違った方向に進むことが解っていて、進ませたくないと思うことがありました。
でも、間違っている方向に行く途中で、声をかけてあげると、その時点で部下は軌道修正を自分でできるんですよね。

言葉をかけないと、勝手に軌道修正するわけにいかず、本人も途中で薄々気づいていた失敗の方向に結果が出て、上司は「やっぱりね」ってため息をつく。だったら、軌道修正ができるように途中で声をかけてあげればいいじゃん!と思うこともあり、自分が失敗し、周りの上司の関わりからも学び、自分も成長していくから、結果として、「やってみたら」と言えるようになる。

そうなると、なぜそう考えたのか、途中の言葉になっていない頭の中の思考プロセスを聞いてみたくなってくる。これが結果として、関心を示したようにみえるようになっていたのではないでしょうか。

ここまでは、日々の業務の中で私もしてきた「関心の示し方」だったと思いますが、もう一つ「関心の示し方」で、ハイパフォーマーの部下を育てられるリーダーが見ている事が、「部下の価値観」「部下の強み」でした。
強みは見ていても、どうしても仕事の中だと、価値観まで見ていただろうか。一部の人にはしていたけれど、ちょっと自信がない。いや、間違いなく足りてなかったと思います。

そのリーダーが仰っていたのは、「価値観って沢山あるはずなのに、私自身にそのボキャブラリーも乏しい。だから、色んな価値観の人に会い、色んな価値観のボキャブラリーも増やしていくことで、部下の価値観が幅広く見られるようになってきました。まだまだ発展途上です。」と。
確かに、自分の知った価値観でしか表現できないと、違う価値観の人を自分の知っている価値観に当てはめようとしてしまうなあと。
そう思えた時に、「できているつもり」「解っているつもり」の怖さも感じました。

人に関心を示しても、結果として自分の知る範囲の価値観や強みに押しこめて、まだまだ部下の本領を発揮させてあげられてなかったのは自分の責任なのかも。
改めて、沢山の人の価値観に触れされてもらうだけでなく、相手にそれを言葉として表現してもらうことで、更に自分も学ぼうと思いましたし、部下にも聞いてみようと思いました。

人に関心を示すという事は、奥が深いだけでなく、もっと幅が広いものなのでしょうね。
これから、自分が示すことのできる関心の幅も奥行きも更に広げていきたいと思います。それが、さらなる信頼関係につながればと思います。

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