人を伸ばす言葉は、ひとりひとり違う

先日のこと、関わらせて頂いているある組織の成果について話をしていました。
すると、そのリーダーのAさんが、「みんな凄く頑張ってくれています。でも、成果としては、全く変わってなくて・・・」と仰ったのです。
この時の反応が様々でした。あなたでしたら、上記の上司の言葉を聞いたら、どう感じますか。

部下の反応は様々
B「今まで、こんな褒め言葉を言われた事もないです。後半の部分なら聴くけれど、頑張っているなんて思っているんですね。嬉しいです。」
C「全くって、失礼な。頑張っているんだから、変化位みつけて欲しいものです。」(怒った様子)
D「まあ、これから見てて下さい。これから成果が出ますから。」(鼻息荒く、気合が入った様子)
E「Aさんらしい言い方ですよね。」(言われている事の内容には反応せず)
など、コメントがあった人達だけでも様々でした。

Aさんも、さすがに色んな受け止め方ができるよなと、失笑しながらも、「言い方は大切だよね。」と仰っていました。

先日、子どもと接するお仕事をされていて、大手企業で野球部の監督をされていたご経験もおありの方Kさんとお話しをさせていただいたのですが、その方とお話しをしたのも、「認め方、伸ばし方」のお話しでした。

野球などですと、マイナスをいってから、プラスを言うと、そのプラス面を一段とのばそうとするので、常にマイナス言葉・プラス言葉の順でおっしゃるそうです。
例えば
「◯◯さんは、足は遅いけれど、力もあって、打撃力がいいよな。」と言うと、打撃力を磨くそうです。

で、私と話したのは、改めて欲しい点があった時には、どうするのか。という点でした。
Kさんのように伸ばして欲しい点を伝える事も一つだろうし、プラス面を伝えて、マイナスな言動を伝える事で、変えられる部分の指摘をしていくのも、良さそうですよね。という事でした。

良い面を伸ばして欲しいのか。更に意識が向いてない言動を意識してもらうのか。によって、使い分ける事もできるのかもしれませんよねと。
但し、マイナス・プラスの順ではあまりネガティブな要素が残ることはないけれど、プラス・マイナスの順だと、人によっては否定されたとしか受け取らない人も居るから、人によって使い分けは必要だよね。という事でした。
私もお話ししながら、更に深く考える機会になってよかったのですが、では今回の場合は?

今回の場合、みんなの前で言う時には、マイナス・プラスで言うのも一つだったのかもしれませんね。
「まだ成果には結びついていないけれど、みんな凄く頑張ってくれている事は感じている。」など。
その後に、個々に関わっても良いでしょうし、その時の反応を見て、フォローをしていっても良いのかもしれませんよね。

自分に成果を出すことまでの責任がある時というのは、どうしても成果について、触れないわけには行かなくなります。けれども、一番伝えたい部分が伝わらないような言い方では、勿体無いです。
褒めたり、認めたりする時には、後に言われた言葉のインパクトの方が大きいので、何を一番言いたいのか。そして、相手を認めている事が相手に伝わるような認め方になっているのか。

こればかりは、言葉にしてみないと判りません。
とにかく沢山の言葉を投げてみて、相手に効果的な認め方や伝え方を模索するしかないのではないでしょうか。

私も今でも、失敗したり、迷ったりの連続です。
人の数だけ答えがあるだけではなく、その場面によって、伝え方も変わるので、これだけが正解というのはない気がします。

けれども、失敗したからやめるのではなく、何度も何度も繰り返していくと、相手に伝わる伝え方が見つかってきます。見つかったときには相手の反応が、私への褒め言葉のようにも感じています。

マイナス言葉だけだと、全人格を否定されたと、その後の言葉を受け取ってくれなくなる人も最近は増えているよねと、野球部の監督さんともお話しをしていました。

それだけに、プラス言葉とマイナス言葉をどう繋げるのか、沢山のレパートリーの中から試していくことで、相手にあった認め方、伸ばし方を見つけていきたいと私は考えています。

あなたは、部下に、子どもに・・・・
どんな言葉をかけていますか。
その後の成長にどんな影響を与えていますか。

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