不安材料を活かす

はやぶさ2号が、先ほど、宇宙に向けて旅立ちましたね。
まだ切り離しが終わる15時半頃までは打ち上げ成功というには早いと、専門家は仰っていましたが、はやぶさが無事に帰還した際に、関わった方々が仰っていた事がふと頭によぎりました。

「想定外の事はなかった」と。

つまり、「こんな事が起こったらどうする?」と言う事に対し、「そんな事起こらないよ!」ではなく、「起こらないようにどうしたら良いのか」「それでも起こってしまったらどうするのか」と、自分達の不安材料は、とにかく自分達で「その時はこうしよう」という策をありとあらゆる「想定外」の場合も含めて考え、対策して、「想定外」だった事が「想定内」になるようにされたのだとお話されていた事を思い出したのです。

私達は、日々の仕事の中でも、「そんな事は起こらないのに、考えるだけ無駄」と切り捨ててしまっている事もあり、起こってから「想定外」と言うことが多いような気がします。
地震での災害などもそうでしたよね。「想定外」という言葉をどれだけ聞いたでしょうか。そして、今でも使っているでしょうか。

正直、無駄に終わるかもしれない「想定外」への対策が役に立ったから言えるものの、何も問題なく帰ってきていたら、企業などだと「余計な所に経費かけてるんじゃないよ」と怒られてしまうから、極力最小限の事だけにとどめておく事が多いだろうに、新しい事は、本当は「想定内」にする位、「想定外」に対する対策を立ててもいいのかなあと感じたのが、前回でした。

今回の打ち上げの様子を見て、携わる方々の「想定内」になった対策を積み込んだロケットが、智慧と技術の結集が、大気圏の外へととび出すんだなと考えただけで、凄く涙が出てきてしまいました。
1回の挑戦で成功を収めなければならないプレッシャーって計り知れません。

日々の仕事の中では1回で成功しなければならないわけではなくても、「不安」を材料として、更に良いものを提供する技術へと活かしていけたら良いだろうなと思いました。

研修でも、普段の仕事でも、同じです。
ある企業で、「もっと良い面を全面的に出してもらって、悪い印象や不安に思っているであろう面を煽るような事は伝えないで下さい」と言われました。
「それでいいんですか?それでも超えていくとどんないいコトがあるのか?そのためにはどうしたらいいのか?」とリアルに考えたいんですが。とお伝えしましたが、却下されました。

結局、不安を不安のまま残すよりは、不安材料を活かして、前向きに考えるきっかけを作れないでしょうかと、お話ししましたが、自分のためらいがそこに発生したため、却下された案を何度もプレゼン中です。
関わる以上、お互いに望む点は、「良くなること」のはず。その点に向けて、何が必要なのかをしっかり話して、私としては、その担当の方々の不安材料をも活かすプレゼンにつなげていくことが必要なのでしょうね。

はやぶさ2号の打ち上げ成功と言える段階になるあと30分後位の「成功」という報道を信じつつ、はやぶさ1号から学んだ事を思い出させていただきました。

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