なぜ働くのか

先日のこと、4月から働き始めた新入社員のフォローアップ研修がありました。その時にあった出来事から考えさせられました。

フォローアップ研修の最初に、皆さんに「仲間に聞いてみたいこと」を尋ねました。
その中の一人が、「なぜ働くのか、働く意味を聞いてみたい」と言いました。

他の人達は笑って、「病んでいるのか」「どうしたんだよ、そんな事聞いてみたいって」と、突っ込みを入れていましたが、「実際に応えられる人は?」と聞くと、誰一人手が上がりません。

その人にも、なぜそのことを聞いてみたいのかを逆質問してみました。すると、「巧くいかない事も多いし、思ったように行かないことも多いけれど、やっとお客様に『ありがとう』と言われた時に、初めて働くっていいなと思えました。みんなはどう思っているのかなって聞いてみたくなりました。」と。

それを聞いて、今まで笑っていた人達も静かになり、自分の事を振り返っているようでした。

私自身も、何度もこの問いをしてきたように記憶しています。
最初は働き始めた頃。自分の好きな職についたわけではなかったのに、先輩からはキツイことも言われ、なぜ働かなくちゃいけないの?と思いました。でも、当時は家族のために働く必要があると思って頑張っていました。

次に結婚した時。この時は、私にとって初めての本気の就職活動でした。自分がどうして働きたいのかを真剣に考えました。そして、就いた職が思っていた事と違っていた時に、なぜここで働くのかを考えました。やりがいも感じる事もできました。

他にも、顧問に無視され続けた時、部下に裏切られたと感じた時(これは今となれば私のせいでした)、父が病気になった時、主人とコミュニケーションが取れなくなった時、子供が出来た時、生まれてから、などなど。

とにかく、感情や環境が揺れ動く度に問いかけ、その度に強固なものになり、私の中での軸が出来てきたように思います。

働き始めて数ヶ月の人達が、早速この問いを自分に語りかけているんだな。と思うと、凄く貴重な時間のように思いました。
思わず、時間をとって考えてみたくなり、それぞれがそれぞれの思いを数分だけれども語ってもらいました。改めてワクワクしている人も居れば、きっと同じ問いを持ち、悩み始めていた人も、同期と話すことで、何かを見つけ始めているようでした。

正直、すぐに出る答えじゃないのかもしれません。
けれども、自分なりに問いかけてみる機会を持つことで、きっと自分の大切にしたい働く軸が見つかる、貴重な問い なのではないでしょうか。

さて、
あなたは、なぜ働くのですか。

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