部下を巻き込み成果をあげる関わり方

部下を上司がひっぱるという場面も多いとは思いますが、改めて感じているのは、現場でいる部下の方が知っていることもあるという事実です。
そのことを考えると、部下が引っ張るだけではなく、部下を巻き込みながら成果を上げることができたら良いだろうと思いませんか。

私自身、製造業に入ったときには、正直製造のことが解らない。だから、自らOJTなどもお願いしてさせていただいたのですが、多くの場合、与えられた環境や指示の中で仕事をすることがいっぱいいっぱいになってしまって、結局指導するしかない状態に陥りやすいと考えています。

私は部下に、「私よりも今携わっているみんなの方が解るよね。どうすれば短時間で仕上がると思う?」など、具体的にどうしたいかを加えた問いを投げることにしていました。

最初のころは「そんなの上司の考えることだよね。」「今まで指示してくれていたのに、なんで答えをくれないんだ。」というような反発はありました。
けれども、続けているとそれぞれに考えがあることも私自身が知ることもできましたし、何よりも私では出てこない発想が出てくることもたまにありました。

たまに、、、と敢えて言うのは、自分もずっとかかわってくればそれなりに「こうだろうな」「今はこれがベストだろうな」という考えがないわけではありません。けれども、私は現場の方々の声を優先して、自信をもって仕事をしてほしかったのです。

なぜなら、私が事務兼営業兼企画兼生産管理兼人事をしていると、部下が相談に来てくれても、いつでも話していて対応が遅れるということが発生するようになっていました。
対応が数分遅れるだけで、製造現場では多くの損失が生まれることも少なくありません。

そのため、部下が自ら考え、動く力をつけてほしいと思い始めて、問いを投げるようになりました。
とはいえ、漠然とした問いでは最初は伝わらないし、答え探しをさせるだけになってしまって失敗をしました。
そこで、自分がこうしてほしいというゴールは話しながらの問いをかけるようになりました。
「どうしたら1分で1個余分に生産できるようになるでしょうか。」
「どうしたらここのミスを根本的に防げるか」
など、私の中にこうしたらいいかもしれないという答えが見えているものもあれば、まったく現場の人しか解らないものも含め、明確なゴール、しかも達成可能そうなゴールを投げてみると、それぞれが本当に必死に考えてくれました。

ここまではできるようになっても、その先に「巻き込んで」いくためには、その後のフォローが大切です。
提案があったときには、私もいいなと思うから責任は持つよ!と安心させてあげる。
行動して変化があれば、伝える。感謝を言うなど。。。

まだまだありますが、巻き込むというのは、一時的なものではなく、部下が積極的に業務改善やアイデアだしをしてくれることが続くようになる状態だと思っています。
その状態にするための、細かな挑戦も私自身してみましたが、気づいてみれば、多くの人達が自分の能力や才能をいかんなく発揮してくださるようになっていました。

まさに一緒に会社を成長させていくパートナーのようになっていました。

実際にはそう言っている私も、社長や直属の上司に育てられた一人です。入社当時から経営や企業発展に興味があったわけでもなんでもありません。
けれども、今思えば、時間をかけてかかわってくださった関わり方が、自然に私を巻き込み、私も部下を巻き込み、大きなチームとして成長してきたのだと感じています。

成果は人が作る。
だからこそ、人とどう関わるかによって、生まれる成果は変わってくる。
細かな部分は、上司より部下の方が詳しいこともある。だからこそ、部下をパートナーとして巻き込んでいくことは大切なのではないでしょうか。

あなたは、どう周りの人を巻き込んでいますか。

コメント

  1. 樽見清隆 より:

    「私もいいなと思うから責任は持つよ!」と安心させてあげるのはイイですね!
    「提案した甲斐があった!」と思ってもらえれば、この後の行動の励みになりますよね!
    勉強になりました!

  2. coachsmile より:

    樽見様、ありがとうございます。
    優柔不断だった私の、最高の即決であり、部下にとっては励みの言葉になると信じています。

    是非、使ってみた感想も聞かせて下さいね。

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